Read Article

広告

返品し放題のアメリカ。口紅、食べ物、タイヤ、家電何でもOK

返品し放題のアメリカ。口紅、食べ物、タイヤ、家電何でもOK

 

 返品・・・日本ではまだまだ、お店側・製造側の事情のみで買ったものを返品するという人が主なのではないでしょうか?最近は通販ではわりと気楽に返品交換を受け付けてくれるサイトが増えているように見受けられますが、さてアメリカでの驚くべき返品事情とは。

 アメリカではかなり客側の事情で返品するケースが多いのです。シンプルに「やっぱり気に入らないから」という理由でオッケー。洋服とか靴とかなら分かりますが、それが化粧品とか食べ物とか本とか家電製品とかでも大丈夫。家電製品などはリストッキングフィーといって価格の15%程度を請求されることが多いですが、それが使いかけであろうと使用済みであろうと返品出来てしまうのです。

 たいていのお店は60日以内とか90日以内という期限がありますが、それを過ぎたら返金はできないけれど「ストアクレジット」といってお店で使えるギフトカードのような形態で返してくれるところが多いです。

 アメリカに来たばかりの頃、1度お店で女性が「色が気に入らなかったから」と言って口紅を返品していることに驚いたことがありますが、今では私も立派な返品の達人(?)に。ただ、アメリカは不良品率も多く、買って使ってみてから「こんなの良く市場に出したもんだな」と呆れるくらい質の悪いものが売っていたりするので、そういう時は堂々と理由を言って返します。

 ただ、その返品理由を店員さんがメーカーに伝えているかどうかは甚だ疑問なのですが・・・アメリカの店員はその辺ドライというか責任感がないというか、欠陥製品であっても客の都合であっても「ハイ、ハイ」といった感じで返品処理をしてしまうんです。

 ちなみに私自身は今まで、室内用電気スタンドを買ったけれど組み立ててみたら電気が点かないとか、実際見てみたら面白くなかった天体ショー映画とか返金してもらったことがあります(映画は、つまらなかったら返金しますという表示があったので申し出てみました)。

 アメリカ人のもっとすごいのは、12月のパーティーシーズンだとか5月の卒業シーズンに着る、いわば一世一代のドレスを買うのがもったいないので「買って、着て、返し」ちゃったりするところ!

 こういう輩があまりに多いのでお店もここ数年はパーティーシーズンより早めの期日を設け、「その日以降の返品は受け付けません」とか、値札を目立つところにつけておき、「値札がドレスから取れてしまっている場合返品は受け付けません」などの対抗策を取るようになりました(値札を付けたまま服を着る人はいるのか笑)。ハロウィンのコスチュームも同じ。

広告

コストコでは返品の列

 またコストコの返品ポリシーがすごいのは日本でもお馴染みかもしれませんが、アメリカでも行くたび長い返品の列が出来ています。聞くところによれば、苗木のシーズンの数か月後にはいつも「枯れてしまった」と言って返品する人、クリスマスが終わった後にクリスマスのデコレーションやツリーを返品する人、夏が終わった後に水着やサーフボードを返しに来る人が後を絶たないとか。

 私たちもコストコではかなり返品しています。1度は「餅アイス(日本でいう雪見だいふくのようなアイス)」が売っていたので喜んで買ってみたら、餅が堅くて、ねちゃねちゃで酷い食感だったので返品。あとこれはお店側の落ち度ですが、何週間経っても黄色くならないバナナを返したことも!何週間経っても緑色のままでした・・・。

 また最初の口紅の女性と同じになってしまいますが、買った香水が気に入らなかったので返したことも。これは返品システムの悪用と言われても仕方ない行為かもしれませんが・・・

 あと、コストコでは服を買う際試着ができないため、迷ったらサイズを2種類買って家で試着、合わなかったほうを返品というのは皆よくやっています。また、大きなカウチや組み立てた家具、車のタイヤなどを持って返品の列に並んでいる人を見かけるのはいつものことです。

 こういう光景が当たり前なので、買う時も洋服など隅々まで丹念にチェックする癖がつきました。店内の灯の下で服を広げてよく見るとファンデのシミや口紅のあとに気づいたりということも多いですから。返品の品をそのまま戻して売っているということですが。

 また返品とは違いますが、大きなカートにたくさん商品を入れ、いざレジへ行くと「あれ、やっぱこれ要らないかも」なんていう物がカートの下のほうから出てきたりしますが、そういう時もアメリカ人は、たとえそれが冷蔵品や冷凍品であってもレジのそばの全然関係ない陳列棚にポンと放置する確率多し。

 そうそう、クリスマスの翌日などはプレゼントでもらった不用品を返品するため長蛇の列を作っているんです。プレゼントでも贈り主が気の利いた人であれば「ギフトレシート」というものを同封してくれているので(バーコードのみで値段は書いてない)、それを持っていけばオッケー。レシートがない場合はお店のギフトカードで金額分を返してくれます。それで今度は自分の好きなものを買うという、非常に合理的なシステムです。

 とにかく、コストコに限らずたいていのお店で、客側の都合で返品ができるのです。長年住んでいますがなぜここまで消費者優遇なのかよくわかりません。

[参考記事]
「アメリカと日本のスーパーマーケットの違いとは」

URL :
TRACKBACK URL :

Leave a comment

*
*
* (公開されません)

Return Top