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ワンピースのビッグ・マムが大好きなスウェーデンの伝統菓子セムラとは

ワンピースのビッグ・マムが大好きなスウェーデンの伝統菓子セムラとは

 

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ビッグ・マムの大好物セムラ

 人気マンガ「ワンピース(ONE PEACE)」の第866~867話に幼き日のビッグ・マムの大好物としてセムラというお菓子が登場しました。日本ではあまり知らない人も多い食べ物ですが、セムラはスウェーデンの伝統菓子です。

 ビッグ・マムが食い患いを起こしたり、テーブルや椅子も一緒に食べてしまう程美味しいお菓子のセムラ。そんなセムラの正体と魅力を、本場スウェーデンからお届けします。

セムラとは

 セムラは丸いパンの間にクリームが挟まっていて、上から粉砂糖がかけられ見た目はシュークリームのよう。大きさは大人の男性の握りこぶしよりも大きく、1個で満腹感が得られるサイズ。一部のお店では小さめのミニセムラというものも販売されています。

 このパン生地は甘いのですがカルダモンというスパイスが練り込まれていて、後味残る独特な香りがします。シュークリームのような見た目に反して、ずっしりと密度の高い食感です。

 中に入っているクリームは、アーモンドクリームと無糖の生クリーム。甘すぎないクリームなので、大きめのセムラですが飽きずに食べることが出来ます。セムラはコーヒーや紅茶と一緒にそのまま食べても美味しいですが、温かい牛乳に浸して食べる方法もあります。

セムラの季節

 スウェーデンではクリスマスが終わった頃から売り出され、年が明けるとスーパーやコンビニ、パン屋ケーキ屋と町中で見かけるようになります。昔イースターの前45日間が断食の期間で、断食に入る前にスウェーデン人はカロリーの高いセムラでたっぷり栄養を取るという習慣がありました。今では断食の文化はなくなりましたか、イースター前にセムラを食べるという伝統のみが残っています。

 スウェーデン人はセムラが大好きで、毎年セムラの季節になるとどこのお店のセムラが美味しいか、今年は何個食べたかといった話題で盛り上がります。毎年スウェーデンでは美味しいセムラのお店ランキングがテレビや新聞で発表され、上位店はセムラを買う人で大にぎわい。

 特に断食に入る直前の火曜日は「Fettisdagen(太った火曜日)」と言われセムラの日とされています。この日、もう断食はしないけれどスウェーデン国内では1年で1番セムラが売れる日。この日を過ぎるとスウェーデン人のセムラ熱は少し落ち着きますが、販売はイースターまで続きます。そしてイースターを過ぎると、あれだけ店頭に並んでいたセムラはパタリと姿を消してしまいます。

いろいろセムラ

 2017年にはスウェーデンの伝統ケーキプリンセストルタとセムラが合体した「プリンセスセムラ」が発売され流行しました。プリンセストルタとは、スポンジケーキにクリームとジャムを挟んだものをマジパンで包んだドーム状のケーキ。

 プリンセスセムラはセムラのパン生地にクリームとジャムを挟み、マジパンで包まれていました。普通のセムラよりも甘く、プリンセスセムラはケーキに近い甘さです。

 他にもブルーベリーマフィンにクリームを挟んだマフィンセムラや、チョコクロワッサンにクリームを挟んだチョコクロワッサンセムラ、色々なセムラがスウェーデン中でアレンジされ販売されています。

まとめ

 ワンピースのストーリーの中では冬至祭前に断食があり、その前にセムラで栄養を摂るとされていました。食べる季節はイースター前のスウェーデンとは違いますが、断食前に食べるお菓子という点は同じ。

 栄養を蓄える為、高カロリーなのでスウェーデン人も毎年食べ過ぎないように心がけているけれど、つい何個も食べてしまいたくなる程魅力的なお菓子。見た目のイメージとは違い、甘すぎず、最初は不思議な味わいですがクセになるセムラです。日本のIKEAでもイースター前にセムラを食べられるそうなので、スウェーデン人もビッグ・マムも夢中にさせるセムラに是非チャレンジしてみてください。

[参考記事]
「スウェーデンではお菓子の量り売り「Godis」が大人気」

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