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スウェーデンに野良猫や野良犬がいない理由。殺処分がない国

スウェーデンに野良猫や野良犬がいない理由。殺処分がない国

 日本でペットが欲しくなったらペットショップへ行く人も多いかと思います。展示されている可愛い動物を見ながら欲しいペットの種類を選んだり、場合によっては一目惚れで家族になることも。

 しかしスウェーデンではペットショップで犬や猫を売る事は法律で禁止されています。ペット用品店で売られているのはペットフードやおもちゃばかり、熱帯魚なども販売しているのは一部のお店に限られています。日本と大きく異なる、スウェーデンのペットに関する扱いや法律を紹介します。

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スウェーデンで犬や猫を家族に迎えるには

 スウェーデンでは特にペットの取り扱いで犬は厳しく管理されていて、専門のブリーダーからしか買うことが出来ません。そして誰でも買える訳ではなく、飼い主としてふさわしいか、適切な飼育環境があるかをブリーダーと何度も交流を重ねチェックされ、合格が貰えた場合のみ購入出来ます。

 スウェーデンの犬は生まれてすぐにマイクロチップを埋め込まれ、飼い主の連絡先が登録されます。飼い主も犬を飼う時にはケネルクラブという、犬の品種認定や指導等を行っている団体に登録します。このように野良犬になりにくいシステムがあるのです。

 猫の場合は知人から貰い受けるか、ブリーダーか保護施設で買います。保護施設からであっても、衝動的な気持ちで飼うのを防ぐため有料なのが特徴的。やはり猫もほとんどがマイクロチップを埋め込まれ管理されています。犬より入手方法のハードルは低いですが、猫のペット保険加入率と去勢率は約80%と責任を持って飼われていることが分かります。

 このように犬や猫はしっかりと管理されて、国民の動物愛護精神も高いので野良猫や野良犬はスウェーデンにはほとんどおらず、殺処分もありません。実際に筆者はスウェーデンで魚のにおい漂う港町であっても、野良猫や地域猫を見かけたことはありません。たまに屋外で猫を見かけても、みんな首輪をしている飼い猫です。

 スウェーデンに来てから猫を見かける回数が極端に減り、猫好きとしては寂しい気もしますが不幸な猫を減らすためなら良い事だろうと納得です。

ペットに関する法律

 晴れてペットを飼うことになっても、様々な法律を守って過ごさなくてはいけません。特に犬に関しては厳しく、6時間以上犬だけで留守番させてはいけない、日中は6時間に1回は散歩をさせる、2時間以上ロープで繋いではいけない、ケージで飼ってはいけないなどと決められています。

 そのため共働き率の高いスウェーデンでは犬を留守番させないために、ベビーシッターならぬドッグシッターというサービスが普及しています。飼い主が仕事などで出掛けている間に犬を預かるサービスで、公園では複数の犬種が何匹もドッグシッターに連れられて散歩をしている姿が見られます。

 猫に関しては自然で自由な生活が尊重されていて、室内と屋外を行ったり来たりしています。時々迷子になってしまう猫もいるようで、迷い猫の貼り紙を見ることも。スウェーデンでは迷い猫や捨て猫は野放しにされず保護され、元の飼い主が見つからない場合にはボランティアの家で過ごしたり、新しい飼い主に買い取られます。

 こんな場所にもペットと行ける

 スウェーデンでは犬は様々な場合に一緒に行くことが出来ます。カフェやレストランのテラス席はもちろん、店内も犬と一緒に入れるお店が多数あり飼い主と一緒にわんこがくつろぐ姿もよく見る光景。ドッグカフェでない普通のお店でも犬を連れていくと、お店の器に水を入れてくれる事もあります。

 バスや電車にもケージに入れずに乗れます。長距離列車はペット可の座席エリアが決められていて、予約時に犬のマークがあるシートを選択します。ペットが苦手な人はそこから離れた席を選択すれば良いので、お互いにストレスが少なく長距離列車を利用できます。

まとめ

 スウェーデンでペットは飼うのに強い責任が必要な一方、公共の場での制限が少なく人間と同様に扱われています。しつけもしっかりされているので、バスやお店に犬がいても静かなので気づかない程。日本の野良猫やペットショップのように身近で触れ合う機会は少ないですが、スウェーデンでは違った形で動物たちが大切にされています。

 殺処分がない国スウェーデンはペットにとって最高の場所であることは確かです。

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