海外に住んでいると恋しくなるのが日本食。日本で生まれ育った日本人である私にとって、日本食は毎日の生活になくてはならない必需品です。
そんな私を始め、パリに住んでいる日本人達はそのあたり、どうやって過ごしているのか、パリの日本食事情についてお話してみたいと思います。
オペラ界隈
在パリ日本人なら誰でも定期的に行くのが「オペラ界隈」、つまりオペラガルニエがあるパリ中心部なのですが、近くにサンタンヌ通りと呼ばれる細い通りがあります。実はここにお弁当屋、たこ焼き屋、ラーメン店などが集中していて、どうしても日本食をレストランで食べたくなったときはこの通りに来るのが正解です。
ただ、日本から輸入している食材や調味料を使用しているため、価格は少し高め、普通のお弁当ひとつでも10ユーロぐらいつまり1350円ぐらいかかってしまいますので、そんな頻繁には食べられません。この価格に見慣れてしまうと、一時帰国した際、つい日本のお弁当屋さんに立ち寄ってはその種類の豊富さと値段の安さにつられ、お弁当を買ってしまいます。
サンタンヌ通りのすぐそばの通りには和食材専門の京子食品というスーパーもあり、他店よりもややお高めではありますが、日本食の品数が多いので便利です。定期的に行っているセールを利用すればお得に手に入ります。二階には日本製の包丁やちょっとした調理器具、食器も売っています。
京子食品を高く感じたら、サンタンヌ通り及びその周辺にある日韓系スーパーを利用すると、少し安く買い物ができますし、一部日韓系食品スーパーでは週末限定で何パーセント引きセールもしていたりするので、そういうのを利用している人も多いようです。
しかし、なにはともあれ、日本から輸入している日本食品ですので、日本で同じ物を買うよりは遥かに高いことは否めません。我が家は、私と娘が納豆、枝豆好きのため、冷凍納豆と冷凍枝豆をよく買いに行くのですが、それも京子食品の冷凍食品セールなどを利用して買うようにしています。
中華街
パリには大きな中華街が13区と20区にあり、中華街にある大型中華スーパーにおいても多少の日本食は手に入り、しかもオペラ界隈で買うよりは安めです。醤油、カレールー、うどん、そば、味噌、わさび、日本のビール程度なら中華スーパーで手に入れた方がお得かもしれません。
ただ、ちょっと生っぽいものは注意しないと賞味期限内でもカビが生えていたことがあるので、そのあたり要注意です。多分、店の保管方法が悪かったせいだと思うのですが、帰宅して開封し、カビを見つけた時はショックでした。
ちなみに20区の中華街には中華系ではありますが手作り豆腐の個人店もあり、たびたび日本人も訪れているようです。私も友達に連れられて何度か行きましたが、絹ごしも木綿もありました。
日本食材の配達
北海水産を利用している在フランス日本人も多いのではないでしょうか。ただ、ミニマムオーダーがフランスの場合150ユーロつまり2万円くらいからなので、かなりの購入をし、さらに冷凍庫に余裕がないと買えないのが欠点です。
北海水産はオランダにある会社で、日本の水産会社で研修を受けたオランダ人が、海外に住む日本人をターゲットにして起業した会社とのこと。噂ではオランダ人スタッフはみな日本語がペラペラだとか。
実際、私も以前、友達数人を誘って北海水産グループを作り、皆でオーダーしたことが数回あるのですが、配達にはオランダ人スタッフが直接届けに来てくれ、さらに日本語がペラペラで驚いたのを覚えています。扱っている商品は、主に刺身や干物、冷凍鮮魚など魚の加工食品が中心です。小さな日系企業では、日本人職員同士集まってまとめてオーダーし、会社に届けてもらうパターンもあるようです。
以上、主にパリにおける日本食事情でした。フランスの地方に行ってしまうとパリよりも日本食が手に入りづらくなるうえに、現地の日本食レストランも非日本人が経営しているSUSHI SASHIMI YAKITORIと書かれた、なんちゃって日本食ばかりになりがちです。ですのでフランスの地方に行かれる際は、スーツケースに日本食材を詰めてから行かれることをお勧めします。
[参考記事]
「フランス人が好んで食べているチーズとは」
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