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日本人とフランス人の金銭感覚の違い

日本人とフランス人の金銭感覚の違い

フランスに住んで14年になりますが、何かあるごとにフランス人と日本人のお金の使い方の違いを感じます。もちろんどちらが良いとも悪いともなく、感覚が違うのです。今回は日本人とフランス人の金銭感覚について綴ってみたいと思います。

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お土産や贈答品はあまり買わない

日本人はどこかに旅行すると必ずと言ってよいほど、会社の同僚や友達、ご近所さんにお土産を買いますよね。パリに観光でいらっしゃるお客様にも、どのようなお土産が「配り土産」に向いていますか?などと質問を頂くこともしばしばです。

ここ数年の定番はモノプリのエコバッグがお土産に人気です。モノプリにもそんな観光客狙いでたくさんエコバッグを揃えているコーナーができているのですが、まとめ買いをすると毎回レジの人に「そんなに買ってどうするの?」と聞かれます。日本に帰った時のお土産にすると答えれば、「旅行のたびに周りにプレゼント配らなくちゃならないなんてお金かかるわね」とよく言われます。

フランス人はどこかに旅行しても、同僚や友達にお土産を買って配るということはあまりしません。買ったとしても職場で分けて食べられそうな箱菓子ひとつとか、一人一人に配るようなお土産は買いません。人によっては、自分の身内にすらお土産を買わない人もいます。私の義家両親は日本旅行の際に、自分の兄弟達には小さな雑貨を買っていましたが、友達には特に買っていませんでした。そういうところにあまりお金を使いません。そこが日本人とちょっと違います。

しかし、年末や学年末に幼稚園や学校で子供の担任にチョコレートなどを渡す親はクラスの半分ぐらいいます。でも、お歳暮など日本の贈答品に比べ、値段もささやかなものが多いです。値段より、気持ちが伝わればよいと考えているからなのだと思います。とにかくお土産や贈答品には日本人ほどはお金をかけません。

簡単に物は買い換えない

フランス人、飽きたからと言って買い替えるという精神はないような気がします。うちの主人だけでなく、周りを見ても、みんな物を徹底的に使い倒す感覚です。つい最近まで我が家にはぐらぐらする大きな本棚がありました。昔、主人のいとこが引っ越しの際、引っ越し先に置き場所がないからといって、うちに回ってきたものです。

さすがに不安定で娘にとっても危なくなってきたので、「まだ使える」と言い張る主人を説き伏せて買い換えました。ベッドの横にあるナイトテーブルは主人が小学生から使っているもの。無垢板で造りもしっかりしているので、今でも現役です。友達の家に遊びに行っても、どこの家にもこんな古い家具の一つや二つはすぐに見つかります。まだ使えるのだから、買い替えるのはお金がもったいないと思うのです。

洋服に対してもしかりで、そんな頻繁に服を買い替えません。バーゲンの時に買い足す程度です。なので、正直パリジェンヌを見ていても、実は今年のファッションの流行がわかりにくかったりします。

小さな細かい散財が少ない

日本のようにコンビニがあるわけではないので、ふらっとコンビニに寄って何かを買うということもありません。パリ市内にも沢山スーパーがありますが、みんな大抵一週間に1~2回ぐらい大きな買い出しのために出かけ、買い物リストを手に買い物をするので、必要ではないものをちょこちょこ買ってしまうことも少ないです。

ちなみに大半のスーパーで一定金額以上買うと自宅まで配達してくれるシステムがあるので、一度に買うときはどかんと買う人が多いです。

外食は少ない?

フランス人はホームパーティが大好きです。特にパリは外食費が高くつくので、フランス人達はよく交代でホームパーティーをして気晴らしのディナーを楽しみます。

友達の家に呼ばれて、それが食事なら、何か手料理を一品、もしくはワイン一本だけ持っていくのが定番です。そのほかに、有名店のケーキの箱詰めなどは持っていきません。いたって気楽です。さらに中には手ぶらで来る人もいますが、さすがにそれはちくりと言われることも多いです。

招待した方も、何か大きなプレゼントは期待せず、一緒に楽しく飲み食いしたいだけ、というスタンスで相手を出迎えます。出てくる料理もそんなにお金をかけず、シンプルなものが多いです。

まとめ

日本に帰ると、可愛いもの、きれいなものがあちらこちらに売っていて、つい無駄買いをしてしまいがちですが、フランスではできないことなので自分に片目をつぶっています。フランスに比べると、つくづく日本は「消費型社会」だと実感します。

フランスの、古いものを大切にし、壊れるまで買い換えない精神も日本人としては見習うところはたくさんありますが、日常生活においてちょっと飽きますし、機能的に進化したものを積極的に買わないので不便に感じることも多いです。

フランスでは定期的に中古品バザーや骨董品市をしています。すぐにサイズの変わる子供用品はバザーで調達する家庭も少なくありません。幼稚園の担任も、クラスの備品をバザーで買うことも多いと話していました。フランスに来たら、そんな骨董品市やバザーを覗いてみるのも面白いかもしれません。ちなみに、骨董品は必ずしも安いとは限らないのでご注意ください。

以上、日本人とフランス人の金銭感覚の違いについてお伝えしました。

[参考記事]
「フランスに住んでみて改めて感じる日本の良さ」

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