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憧れだった国際結婚、現実は?アメリカ人と結婚した私の場合

憧れだった国際結婚、現実は?アメリカ人と結婚した私の場合

 

 国際結婚と聞くと、「すごい」「かっこいい」と言うイメージがある人は多いのではないでしょうか?「英語を話せるようになりたい」と言う思いに任せ米国留学をし、その留学先で出会った現在の夫と国際結婚をした私ですが、今思うと私も国際結婚と言う事に何となく憧れがあった様に思います。

 今回はその「国際結婚する(日本国外に永住する場合)」と言う事は実際どういう事なのか少しお話ししたいと思います。

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国際結婚は本当に”国際”結婚

 国際結婚とはその国にお嫁/婿に行くという事です。一人の人間に惹かれその人と結婚する、と言う意味では日本人同士の結婚でも国際結婚でも同じ、とても単純に聞こえます。

 しかし、実際その相手の国で結婚し暮らすとなると、生きていく上で大きな変化が出てきます。その国の法律に従い、文化を理解し、敬意を示さなければいけません。

 私の様にアメリカ人と結婚した場合、アメリカの母国語、英語をちゃんと話せないと馬鹿にされます。外国から移住してきたからと言う理由で甘く見ては貰えません。自分の考えがどうであれ、母国がどこであれ、まずアメリカの文化を理解し、歴史、言葉を勉強し、アメリカ人の考えを考慮して生きていかなければいけないのです。大げさに聞こえるかもしれませんが、全く大げさではありません。これを大げさだと笑っていると痛い目に合います。

 例えば、病気をして医者の診察を受ける際、医者の言ってる事を分かったふりをして聞いていると後戻りのできない大変な事になりかねません。手術の必要がないのにも関わらず、お金儲けの為に手術を進める医者いたり、医者が自分の立場を守る為に本当は必要のない薬を「念のため」と飲むように勧める事も少なくありません。すぐに信用してしまう傾向がある日本人はとても注意が必要だと思います。

 また、カスタマーサービスもそうです。英語は勿論、話し方が分かっていなければ、自分に合ったサービスを受ける事もできなければ、価格も多く払う事になるでしょう。日本のカスタマーサービスはとても丁寧で「お客様第一」と感じられるサービスが多いと思います。アメリカのカスタマーサービスはそうではありません。自分の望んでいるサービス、価格を主張することができないと損をすることになります。

 私は結婚後、アメリカ合衆国永住権保持者となりましたが、アメリカ市民権はなく、日本の国籍もまだ持っています。なので、アメリカに住んでいるけれど、正直日本人の気持ちでいます。

 しかし、私の子供達は違います。私の子供たちはアメリカ合衆国で生まれ育っている立派なアメリカ人なのです。学校から帰ってきて、大きな声でアメリカの国歌を大声で歌っている長男の姿を見て、しみじみとそう思います。

 その自分の子供達の人生のサポートをしていく親という意味でも、このアメリカの文化を理解し、良い所を見ていく事はとても大切な事だと感じています。また、結婚する相手(子供達の父親)がその状況を十分理解し、サポートしてくれるかどうかもとても重要だと思います。

言葉の壁

 国際結婚はどちらかが母国語ではない言葉で生活する事になります。私の場合は英語です。私は英語が話せる様になりたいというのが最初の渡米理由だったこともあり、結婚した当初は英語で毎日生活!楽しい!という気分でした。しかし、実際長く夫と生活していると、英語は不自由なく使える様になっても「会話の難しさ」を感じる時があります。

 まず、日本語と英語は違う言葉です。言葉には文化が反映されていますし、例え英語を話すことができてもニュアンスを日本語と同じ様に伝えるのは難しい時があります。例えば、日本語で「微妙!」と明るくツッコミたいところで、英語で一言で同じ様に表現するのは難しいです。「I am not sure」「That’s a bit iffy」では、否定的なイメージが強くなる場合もあるでしょう。

 そして、アメリカ人は愛情表現が上手です。キスやハグ、「I love you」は夫婦間は勿論、子供との間でも毎日の事です。子供を学校のバスに乗せる際もキスと「I love you」が当たり前です。純日本人の私は「行ってらっしゃい!」と言うだけになってしまう時もありますが、私の息子が「僕のお母さんはキスもI love you もない。。」と思ってしまうと困るので、「I love you」と口に出す様に心がけ、キスだけでも必ずする様にしています。

 また、日本人の夫婦の場合は文化も同じですし、言わなくても分かる、気が付く事が沢山あると思います。しかし、アメリカ人との生活の場合、その阿吽の呼吸は求め辛く、その穴を埋める「会話」が必要になります。

 国際結婚に限らず、コミュニケーション(会話)は夫婦の関係を保つ為にとても大切な事だと思います。その会話をする上で、違う言葉、文化が入ってくると今までとは少し違う「会話力」を求められます。

メリットもある

 国際結婚をして日本を離れてから一番辛く感じる事は、何と言っても日本の家族と友達に簡単には会えないという事です。他にも母国を離れてからしか見えない事が沢山あります。一時話題になった本「タイガーマザー」にもありますが、「最初に移住する人が一番大変」本当にそう思います。ただ、メリットも沢山あるのは事実です。

 私は自分が英語を話せるようになる為に何年もの間、努力、時間、お金を費やした経験から、私が子供を持ったら、小さいころから自然に最低英語と日本語が話せるバイリンガルになる環境を作ってあげたいとずっと思っていました。

 その私の望んだ通り、英語圏で出産、育児をし、子供達3人とも赤ちゃんの頃から立派なバイリンガルです。1、2年に一度は日本の家族に会いに行き、勉強している日本語の練習や、日本の文化に触れる機会があり、小さい頃から国際的な視野を持っています。

 また、日本の家族、私の兄弟の子供達にも良い刺激になっていると思います。国際結婚をして海外に移住するという事は自分にはリスクがある事ですが、特に子供達には大きなメリットがあると感じています。

 もう一つのメリットは、自分自身が国際的、そして生きていく上での強さを身に着ける事ができる事です。いろんな人種、そして育った環境もそれぞれ違う人達が集まるアメリカ合衆国。この国での生活の中で学ぶ事は沢山あります。それは、人間としてとても大きなメリットだと感じています。

 最後に、知らない事だらけの国で手探りをしながら生活していく国際結婚は、良い意味でも悪い意味でもとても刺激的です。国際結婚という言葉だけだとかっこ良いというイメージがあるかもしれませんが、一度の人生ですし、リスクも沢山あるという事を十分理解しておく事は、その先の人生を充実させる為にとても大切な事だと思います。

[参考記事]
「国際結婚する日本人女性はブスが多いって本当?国際結婚した私が解説」

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