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スウェーデンの住宅事情。築100年は当たり前。賃貸は5年待ち

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スウェーデンの住宅事情。築100年は当たり前。賃貸は5年待ち

 

 IKEAの日本進出で一躍有名になったスウェーデン。IKEAと言えば、北欧インテリア。北欧住宅には小洒落た外観、広いお庭、内装は洗練されたデザインの家具で彩られている・・といったイメージがあるかと思います。

 しかし、住居タイプの種類は?賃貸・購入のメリット・デメリットは?こういった生の事情は、意外と知られていないものです。ここでは在住歴3年の筆者が、現地で得たスウェーデンの住宅事情をご紹介します。

スタンダードな3つの住居

①一軒家(購入)

 北欧住宅、といえば真っ先に思い浮かべるのがこれ。広大な敷地と部屋数を誇る一軒家タイプです。特に広いお庭は皆の憧れ!敷地面積は平均して700㎡、大きいもので2000㎡なんてものまで存在します。その反面、購入した家屋・敷地の大きさに比例した管理の面倒さがつきまといます。

 スウェーデンでは湿気や虫害による家屋へのダメージがあまりありません。台風や地震といった天災も存在しないため、大昔に建てられた物件がたくさん売られています。実際の物件例ですが、下の画像を見てください。綺麗なお家ですが、建築された年はなんと・・1907年!100年以上経っています。そして、部屋数は10ルーム。さすがにここまでくると金額は高い。なんと1億7400万円。敷地面積が1844㎡で、家の面積が220㎡ですので、これくらいの金額は仕方がないですね。

 上の物件は高くて買えないですか?心配しないでください。1921年築の物件が8700万円で買えます。こちらも、あと少しで100年経ちますが、そうは見えないですね。スウェーデンっぽい住宅で、環境も良し。そして10ルームもあり、お客さんが何人来ても来ても安心。

 これも高くて買えませんか?ではとっておきの物件を紹介しましょう。サイトを見ていて、これ欲しい!と思った住宅があります。それが下の家です。1929年築であと少しで100年経つ物件、金額が670万と安い。ホームドラマに出てきそうな家ですね。その代わり3ルームしかなく、家は少し小さめ。でも、3人家族であれば十分です。

 一軒家購入のメリットは色々ありますが、
・部屋数が多い
・広いお庭付きであるものがほとんど
・敷地あたり、部屋あたりで考えるとお得な値段
・自由に改装できる(増築も可能)
・買い切りのため、購入後にかかる費用は光熱費のみ

 一軒家購入のデメリットは
・管理に手間がかかる(5部屋以上の掃除、お庭の芝生管理 etc..)
・住宅トラブルが発生しても自分で対処する必要がある

 週に1回は必ず広大なお庭で芝刈り機を使用する必要がありますし、水道トラブルや屋根の修繕なども自身で行う必要があります。このデメリットを嫌って一軒家ではなくマンションタイプを選択するスウェーデン人も多いようです。

②マンション(購入・賃貸)

 こちらはマンションタイプ。様々なデザインのマンションがあり、入手方法も購入・賃貸契約の二種類があります。主にお庭を含めた敷地内の管理をしたくない人・部屋数の少ない物件に住みたい人に人気です。

 購入マンションの金額は上の写真の物件は3500万円。部屋の面積は36㎡の1ルームですので、値段は高め。そして、たとえマンションを購入しても、それとは別に家賃が発生するのです。この物件では27000円ほど。全ての購入マンションが対象であり、例外はありません。ざっくり言うとマンション共有部分(ゴミ捨て場、駐車場 etc..)の管理・運営費のためなのです。電気代を除く光熱費(水道・暖房代)もこの家賃の中に含まれています。

 日本でいえば管理費みたいなものですね。賃貸に比べれば家賃自体の価格は安いものの、そこにマンションの住宅ローンも月々の支払いに加算されるわけです。これを敬遠して賃貸を選択する人も多いです。

 それではマンションタイプの賃貸の状況についてお話します。物件確保までに最短でも5年、平均しておよそ7年待ち。最大の特徴は安さとお手軽さ。日本のように敷金・礼金制度がなく、家賃もそこそこ安い物件が多いのが特徴です。

 日本で賃貸マンションを契約したい!こんな時、どんな物件探しを思い浮かべますか?近くの不動産へ行き、希望の条件を店員さんに伝え、いくつか候補をピックアップしてもらい、見学。その後、契約。

 このパターンはスウェーデンでは不可能だと言っても過言ではありません。住宅不足が深刻な問題となっているためです。そのため不動産経由の賃貸マンションでは必ず順番待ちが発生しています。それはストックホルムなどの人気のある街に限りません。人口3万人に満たないような小さな街ですら待ち年数は最短で5年、人気の物件になると10年以上が当たり前のものも!ちなみに筆者は最長で30年待ちの物件を見かけたことがあります。誰が待っているのかは不明です(笑)孫のためでしょうか。これは大きなデメリットであると言えるでしょう。

 それでは順番待ちの存在しない賃貸マンションがないのか?というと、そんなことはありません。待ち時間の少ない個人契約の賃貸マンションも存在します。セカンドハンド制度というもので、Aさんが借りている賃貸マンション(or一軒家住宅)をBさんに貸し出す、といったことが可能です。いわゆる又貸し制度となります。留学や海外旅行などで長く家を空ける人が不在の間誰かにマンションを貸し出す、というのが一般的です。

 メリットは待ち時間が短い・又は存在しないこと。希望の物件がいつ出てくるかのタイミングによります。しかしデメリットも存在します。個人契約で貸し出せる期間は1年間までと決められており、最大3回まで延長契約ができます。つまり最長で3年間しか借りることができません。また、契約期間内に貸し出し主が退去命令を出した場合も従わなければいけません。例えば「僕がイギリスに留学するからこのマンションを貸してあげていたけど、中退しちゃった。スウェーデンに帰ってくるから来月から出ていってね」なんて言われる可能性もあるわけですね。身寄りがない外国人であれば致命的です。最悪、母国へ帰国なんてこともありえるでしょう。

③Radhus(テラスハウス)

 日本では昔の京都にあった住宅タイプ。一軒家が何軒もくっついている、ユニークな見た目が特徴です。こちらも購入・賃貸契約の二種類があります。マンションより部屋数が多く、お庭等の敷地が一軒家に比べ小さいため、一軒家とマンションの間と言えるでしょう。特筆すべき点があるとすれば、マンションタイプと同じく購入した後も別途で家賃が発生すること、一軒家・マンションタイプと比べ流通している数が少ないことです。

 上の画像の家は111.5㎡に対してお値段は870万円ですので、安いですね。そして家賃が35000円です。

おわりに

 スウェーデンの住居事情は、日本と似ているようで違うところが多いです。この記事で紹介しきれなかったこともたくさんあると思います。スウェーデン人とお話する機会があれば、ぜひこの話題について尋ねてみてください。面白いお話が聞けるかもしれませんよ。

[参考記事]
「スウェーデンでの就職活動の現実。なかなか就職できない」

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