アメリカの離婚率は50%以上になると言われていますが、そんな事実を実感するのが、子供が小学校に上がったくらいから。私の子供がクラスメートのことを話す、会話の端々でそれが分かるのです。
「アシュリーちゃんは今週はパパのところで誕生日パーティーをして、来週はママのところでパーティーをするんだって」
「ブランドン君はハーフブラザーやハーフシスター(父親か母親が他の誰かと再婚して作った子供)を入れると6人も兄妹がいるんだって」
「ジュリーちゃんはステップファザー(継父)のことが好きじゃないんだって」
「リック君は先週末ママの彼氏と海に行ったんだって」
などなど。また、子供がクラスの誰々と遊びたいからということでその子のお母さんに電話すると、
「今週末はエマは離婚した父親のところだから、私は予定がわからないの。良かったら彼のところに電話してみてくれます?」みたいな返事をもらうことも。
ほんと、誰も彼もがこういうエピソードを1つや2つは持っているため、たまに「もしかして結婚当初からずっと結婚したままの家庭ってうちだけ?」なんて思ったり。もちろん他にもいるんですけどね。
そして私には新鮮な驚きだったのが、離婚した後も子供のためなのか円満な関係を築いている元夫婦の多いこと。私だったら、離婚するということはもう顔も見たくないくらい憎んでいないとできないと考えてしまうし、逆に言うと円満な友人関係を築けるくらいならそもそも離婚などしないのに・・・と思ってしまうのですが。
でもアメリカ人はその辺大人なんです。息子のサッカーチームに、両親が離婚し、お父さんのほうが他の女性と再婚した男の子がいますが、これがもう、一夫多妻制かと思うくらい上手く機能してるんです(笑)。
まずこのお父さんを中心とする、元の奥さんと現在の奥さんがとても仲良し!いつもお父さん抜きで2人で座って楽しそうにお喋りをしているし、サッカーの試合が遠方で行われるとなると一緒に車に乗ってくるほど。
この男の子は毎週交代でお母さんのところとお父さんのところを行ったり来たりするようですが、「その方が便利だから」というのでお母さん(元の奥さん)はお父さん(元旦那)の家のすぐ近くに引っ越したり。またこの男の子がいい子で、お父さんの奥さん(継母)とも非常に良好な関係を築いているんです。
離婚が多い分、再婚も多い
日本だと、多少夫婦仲が悪くても「家庭内別居」のようなことをして結婚生活を続けたりしますが、アメリカ人はその辺ハッキリしていて、極端にいえば同じベッドで寝られなくなったら離婚するみたいな感じです。
それとアメリカ人は離婚の分だけ再婚も多いのですが、再婚までの期間が早いんです。あんまり「結婚にはもう懲り懲り」って考える人がいないのでしょうかね?もちろん、再婚はためらう人はいますが、次の彼氏を見つけるのはすごく早いです。
先日フェースブックを見ていると知人の50代の男性が「誰それと交際を開始しました」みたいな投稿をしているのが目に入りました。え?交際っていっても彼既婚でしょうに・・・と思い、よくよく聞いてみると私がよく知っている(元)奥さんとは離婚してしまっていたのでした。
でも、彼らのフェースブックページを遡ると、わずか8カ月前、去年のクリスマスには仲良さげな家族写真を投稿してるんです。8か月間で関係が悪化して、離婚して、次の相手を見つけて・・・って私的には電光石火のスピードです。お相手も同年代の女性のようでしたがこの後どうなるのでしょうか。
またお互い子連れで再婚し、一気に子供が7人の家庭が出来上がってしまうことも。これでお互いハーフブラザーやハーフシスター(父親か母親が他の誰かと再婚して作った子供)の出来上がり。アメリカは「家族水入らず」という感覚が日本ほどないようで、赤の他人との共存が上手だと感じること多々なのですが、再婚ファミリーもこの延長線上なのかもしれません。
ホームステイの学生を受け入れたり、ベビーシッターに家をまかせて出かけたり、クリスマスや感謝祭に1人で過ごす人が可哀想だからと家に呼んだりと、日本だと「他人を家にあげるのはどうも・・」とか「お正月くらい家族でゆっくりしたい」とか感じると思いますし、子連れ再婚となれば相当ハードルが高いはず。でもアメリカ人はその辺も軽々と乗り越えてしまうケースが多いんです。
反対に、子供がいても結婚しない男女も珍しくありません。確定申告のとき片親だと得だったり、シングルマザーということにしておけば生活保護が受けられたリするからだとか。これはあまり褒められたものではありませんね。男性同士や女性同士の夫婦もいるし、本当多岐にわたっています。良くも悪くもしがらみなどに縛られないアメリカの結婚生活なのであります。
[参考記事]
「ハワイで国際結婚するまで。きっかけは強制送還」
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