日本人の中にも、脂性肌、乾燥肌、敏感肌などいろいろな肌質の人がいます。特に冬の時期は肌の乾燥に悩む人も多いですよね。
実は黒人はほとんどの人が乾燥肌ということをご存知でしょうか?それも日本人の乾燥肌とは比べ物にならないほどの超乾燥肌なんです。
今回は、そんな黒人のお肌事情についてお話していきます。
黒人特有の甘い香り。その匂いの元は?
私が在日米軍の外国人たちと交流を持ち始めたころ、黒人の近くに行くと、なんだか甘い良い匂いがすることに気が付いたんです。ココアのようなココナッツのような、甘い匂いです。
そして、ある時その匂いの元が判明します。その匂いの元は、ココナッツオイルやココアバターを含むボディークリーム。黒人の家庭に行くと、ほぼ90%以上の割合でこのタイプのボディークリームを見ます。
アメリカは様々な良い匂いのボディーローションが多数店頭に並べられており、スーパーなどに行ってもその数の多さに驚きます。そんな中でも、黒人の家庭には必ずといっていいほど常備されている、ココナッツやココアバターのボディークリーム
その理由は、彼らの肌質のせいなんです。黒人はほとんどの人が乾燥肌です。乾燥肌と一言で言っても程度がありますが、彼らは冬場は粉がふき、ひび割れを起こして、かゆみが常に伴うほどの超乾燥肌です。
日本人を含むアジア人や白人の中にも乾燥肌はいますが、その乾燥度は黒人の方が重度です。
黒人の肌はメラニン色素も強くて乾燥しがちなうえに、元々遺伝的に高温多湿の環境で適応するようにできた肌質だそうです。ですので、季節を問わず常にお肌は乾燥しがち。冬は特にひどいものです。
そして、そんな彼らには通常の保湿ローションやクリームでは乾燥を防ぎきれません。ココアバターやココナッツオイルの含まれるボディークリームは保湿性がかなり高く、彼らの乾燥肌を改善してくれる必須アイテムなんです。
アメリカではスーパーやドラッグストアなど、どこでも入手できる保湿性の高いクリームとして、Palmer’sという有名メーカーのボディークリームが黒人家庭の大定番(写真を参照)。
ココアバターの甘い香り=黒人の匂いと言ってもいいくらい、黒人の間ではほとんどの人が使っています。ビタミンEが豊富に含まれ、肌の保湿だけではなく、治癒もしてくれる効果があるらしく、ちょっとした傷や肌トラブルにはこのクリームを塗っておけばいいそうです。
ちなみに私の夫はアメリカ黒人ですが、日本で売られているボディーローションでは保湿性が低すぎてイマイチ効きません。ですので、Palmer’sのココアバタークリームはアメリカから購入し、常備しています。シャワー後は、このクリームが必須なんです。
また、ワセリンも大活躍します。日本人だとワセリンを肌に塗るとベタベタしすぎますが、黒人にはワセリンくらいがちょうどよく、最初はべたついていても時間がたつと乾燥に浸透するのか、そんなにべたつきません。そして翌日には乾燥が軽減されています。
ボディだけではない!頭皮や髪の毛も
そんな黒人の超乾燥肌事情は、ボディのお肌だけではありません。彼らは頭皮や髪の毛も非常に乾燥しているんです。
ですので、洗髪は絶対に毎日してはいけません。洗いすぎると、頭皮は非常に乾燥しすぎますし、髪の毛も乾燥していますので、ダメージがひどくなります。夏場は、3日に一度、冬場だと1~2週間に一度の割合での洗髪が適しているとか。
そして、アメリカでは黒人専用のヘア用品が必ずどこのお店にも置いてあり、「VERY DRY」用という文字がパッケージに書かれています。頭皮や髪の毛の乾燥を防ぐことを目的とした保湿系ヘアケア用品でないとダメなんです。
また、黒人男性は多くの人が髪をシェイブして剃っていますが、先ほど紹介した、ココアバターやココナッツオイルのクリームをシャワー後に頭皮にたっぷり塗っています。
うちの子供たちは日本人と黒人のハーフですが、髪の毛も体もやはり乾燥肌。お風呂の後のボディークリーム、そして毎日の髪の毛の保湿は欠かせません。
一見、お肌が強そうに見える黒人ですが、実は乾燥肌で敏感肌でもあることが多いんです。お肌の保湿具合は、白人ーアジア人ー黒人の順番らしく、メラニン色素が最も薄い白人が脂性肌で肌も丈夫だそうです。
そんな乾燥肌の夫と子供を持つ我が家は、今日もお風呂の後にはココアバターの甘い香りが漂っています。
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