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学校への寄付が当たり前のアメリカ。どんな方法で寄付を集めるのか

学校への寄付が当たり前のアメリカ。どんな方法で寄付を集めるのか

 アメリカは「寄付」が非常に広く当たり前に行われている社会です。どこにどんな寄付のシステムがあるか書いていくと長くなりすぎてしまうので、今回は学校での寄付=資金集め(ファンドレイジング)について書きたいと思います。ファンドレイジングは「寄付の一種」ですが、純粋にお金だけを寄付するものではない面もあります。

 日本では公立の学校で父兄から広くお金を募るなんていうことはないですよね。我が子の分の教材費だとか修学旅行費だとかをその都度支払うだけです。アメリカではびっくりするような数と種類のファンドレイジング(資金集め)があります。遠足へ行く費用だったり、芸術鑑賞用の入場料だったり、遊具を買うためだったり・・・

 あまりにも頻度が多いので、「一律$10と決めて全校生徒から集めればいいのに」と思ったこともありますが、公立の学校でお金を徴収することは出来ないらしいのです。そんなわけで非常に巧みな方法で(笑)の資金集めが行われます。

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どんなファンドレイジングがあるのか

 まず一番わかりやすいのが学校からカタログを子供が持ち帰ってきて、その中から何かを買うというタイプ。雑誌の年間購読だったり、チョコレートだったり、パイだったり、包装紙だったりするのですが、お店で買えば$5とかで買えるものをそのカタログでは$10程度で売り出し、差額が学校(正確にはPTAですね)に振り込まれるというシステムです。

 $5のチョコレートを$10で買うのは高いけれど、まぁ子供の学校のためにもなるし、手元にチョコレートも残るし。みたいな感じであまり損失感がない心情を利用した商法?といえましょう。

 また学校でちょっとしたお祭りを催してその収益をそのまま学校が徴収するタイプもあります。お祭りでは輪投げとかお手玉をカゴに投げるシュートゲームやフェイスペインティングなどの「出店」を出し、チケットを売り出してそのチケットを使って遊べるというもの。店子はボランティアの親とか卒業生とか先生なので人件費もかからず、最小限の用具を用意すれば出来るファンドレイジングです。

 そしてお次が「ジョガソン」。これはジョギングとマラソンを掛け合わせた造語で、「子供が学校のために頑張って走るので協力お願いします」とタイプです。以前主流だったのが、ジョガソン当日前に「校庭1周につき〇ドルください」という寄付の仕方です。両親や祖父母や近所の人たちにお願いし、1周につき50セントだとか2ドルだとかを所定の用紙に記入してもらいます。そして当日子供が10週したとしたら5ドルとか20ドルを搾り取られるはめに(笑)

 ジョガソンの寄付スタイルは、お金の計算等が面倒です。ジョガソン終了後、PTA役員がその日のうちに子供たちの走った周数×金額の総計を出し記入したものを持って子供たちがスポンサーのところへ行って、「10週したので$5になります」とお金を受け取ります。そして、そのお金をまた役員が数えなければならないので、すごく手間がかかります。ですので、最近ではこれは廃れてきて、一律いくらでお願いしますという方式に代わってきています。

 最後が、学校指定の日時に決まったレストランへ行けば飲食した額の20%を店側が学校へ寄付しますよというもの。火曜日の夜6時から8時の間あそこのアイスクリーム屋へ行ってこのチラシを提示して皆でアイスクリームを食べましょうとか、水曜日の午後5時から8時の間あそこの中華料理屋へ行ってこのチラシを提示すると総額の20%が学校の利益になりますとかいった調子です。

 でも、アイスクリームを家族4人で食べに行ったってせいぜい$16とかです。その2割といったらわずか3ドルと20セントです。割のいいファンドレイジングだとは言えません。

ファンドレイジングへの疑問

 ・・とまぁ、あの手この手で資金集めを繰り広げるわけですが、あまりにも仲介者が入るケースが多く、いつも「食べたくもないパイを買って半分がパイ屋の利益になるより、パイなんていらないからその分全額学校にあげたい」と思うことがあります。

 またPTA自体が「今回の資金集めで1番頑張ったクラスにピザパーティー(orアイスクリームパーティーなど)をしてあげます」などと煽ったり(?)することも多く、せっかく集めたお金でピザとかアイスクリームをクラス全員に買うより全額を本来の目的のために使ってほしい。などと不満に思ったりもしました。でもきっとこれがアメリカのやり方なんだろうなと思って諦めていました。

 しかしそんなふうに思っていたのは私だけではないようで先日、近所の小学校の子が以下の文面で寄付を募っているのをフェースブック上で見つけました。

 「保護者の皆さんからのリクエストにより、今回はシンプルな方法に戻してみました。現金で寄付をお願いします。もしこれで目標額に達すれば今年1年間これ以上のファンドレイジングはやりません」と。なんと清々しいのでしょう(笑)

 早速$35寄付したのですが、全額が学校のために使われると思うととても嬉しかたったです。

 色々挙げたファンドレイジングですが、そのやり方にイライラしたり、パイを買えなくて申し訳ないと思ったりする私はまだまだ良心的な方で(?)、一切関知しない親も多くいます。協力する親はだいたいいつも決まっています。それでも「うちばっかり出して、損だ」とか「あそこの家は1回も買ったことがないなんてズルい」とかいうふうには思わないのがアメリカ人のいいところ。「出せる人が出す。出せない人は仕方がない」という精神が根づいているんです。

[参考記事]
「アメリカでの子育てが大変な理由。送迎、習い事、法律、ベビーシッターなど」

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