日本人と似ているといえば、アジアの国だけでなく、遠いヨーロッパの国、ドイツも挙げられます。日本とドイツは飛行機で12時間もかかるのに、一体どういうことだろうと筆者はずっと思っていました。そんな筆者がドイツに住んでから感じること、見えてきたものを筆者の目線で紹介させて頂きます。
1、勤勉さ ドイツ人vs日本人
日本人とドイツ人の類似性として、多くの場合最初に挙げられるのが、どちらも「勤勉である」という国民性だと思います。日本人の場合、仕事を真面目にして、残業も毎日の様にして、それでも文句を言わずに、コツコツと頑張るイメージが「勤勉さ」ですよね。ドイツでいう基本的な「勤勉さ」とは、労働法の範囲で、しっかりと働くことです。
それは、
◆残業は基本的にしない
◆体調が悪い時は3、4日仕事を休む(休暇とは別に)
◆自分の権利は惜しみなく主張する
ことを意味します。
もちろん、飲食業や外資系の企業は残業も当たり前だし、日本の会社とあまり変わりません。しかし基本的にはドイツでは、「無理しないで、ルールに沿って、できる範囲で仕事をする」というので十分勤勉だと認められます。
例えば、ドイツに在住するためには外国人局と戦わなければならないのですが、彼らは難しい仕事をしているわけでもないのに高給で、仕事は遅い、無駄が多い、無責任な人が多い、高圧的であることが多いです。
これは筆者の昔の担当者の話ですが、筆者の滞在許可証の期限が迫っているため、その日のうちに必要書類を全部揃えて提出したのにも関わらず、2ヶ月経っても連絡がなく、こちらからコンタクトを取ってみると、産休に入ったために手続きはされていないと驚きの回答。もちろん引き継ぎはされていませんでした。
日本人がイメージするドイツ人とはかけ離れていますが、これでも勤勉だと認められるのです。彼女以外でもそういうことがちょいちょい起こります。日々の生活でこういうことが増えて行くと、ドイツ人より日本人の方が100倍勤勉だと思わざるを得ません。
2、閉鎖的か否か
「ドイツ、日本、類似性」で検索すると「両国ともに少し閉鎖的である」と出てきます。日本は、島国ということもあり、外から異人種が入ってこれないという歴史的背景がありますので、当然です。
その結果として日本は天皇を頂点として2677年(2017年現在)も国が続いているのです。これは民族的には最長の記録です。ですので、閉鎖的という意味合いとは少し違う気がします。日本にも安倍政権の移民推進政策の影響で外国人が多くなってきていますので、今のままの状態が続く保証はありません。
一方、ドイツでは州によって国民性が違う様に感じます。例えば北の大都市ハンブルクの人々は、少し閉鎖的だと感じます。それは相手に対し、冷たいのではなく、不必要なことを聞いたりしないし、仲良くなるまで一定の距離を持つ人が多いです。それに対し南のミュンヘンは、新しい文化に保守的な人は多いものの、人と人の距離が近いです。日本でいう大阪のおばちゃん的な雰囲気です。
ということで筆者の感覚では大陸国家、海洋国家という違いや、皇室や王室の有無などを考慮すると、閉鎖的かどうかで比べるのは無理があるなと感じます。
3、時間に性格か否か
ドイツ人に対して、イメージ的には「時間に正確」と感じている人も多いようです。筆者はこれが不思議で、不思議で仕方がないです。バスや電車の時間が他のヨーロッパに比べて正確だとよく目にしますが、そうでしょうか。
筆者は住んでいる場所から大学がある街までバスで通っていましたが、1年間の中で正確に来たのは10回位だと思います。電車も、5分から15分遅れるのは普通ですし、「250分遅延中」というのも見たことがあります。ツッコミどころ満載ですよね。
特にドイツだけでなく、ヨーロッパ間を結ぶ長距離列車は、遅れてしまうことが多いです。日本だと遅れるといっても、大雪が降ったり、人身事故が起きてしまった場合のみで、普段は2、3分程度しか遅れないですよね。それを知っている筆者は、決してドイツが時間に正確だとは思えません。
以上のことを見ると、筆者的にはドイツ人と日本人が似ているとは思いません。ドイツに実際住む前は、似ている様な雰囲気があるかも?!と思ったこともありますが、そんなことはなかったです。海外で生活すると、そういう違いも実際に肌で感じて面白いなぁと思います。この記事は筆者の独自に経験をもとに書いたので、公なデータを元にしていませんので、あしからず。
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