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マリファナ合法のワシントン州に住んで思うこと

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マリファナ合法のワシントン州に住んで思うこと

 

 アメリカ生活も長くなると、些細な習慣や文化の違いなどでは動じなくなり、慣れれば、違和感も徐々になくなっていきます。でも、一つだけ、例外があります。それは、全米に広がりつつある、アメリカのマリファナ解禁の動きです。マリファナ解禁のワシントン州に住んでいる著者が、マリファナ合法についてお伝えします。

「戸惑い」マリファナ解禁のワシントン州に住んで…

 日本では芸能人などが大麻所持で逮捕され、芸能ニュースを賑わしていますが、日本において大麻は絶対的な悪であり、芸能人などの特別な、私達には遠い世界で起きていること。ところが、ここアメリカではとても身近にあるのです。

 私の住んでいるワシントン州では医療目的はもちろんのこと、娯楽目的のマリファナ使用が合法なのです。成人であれば、ルールさえ守っていればマリファナを吸っても咎められません。

 州ごとに法律が制定されているアメリカでは、各州で良しとされる事と悪いとされる事が異なるのです。これには困惑します。現在、娯楽としてのマリファナが合法化されている州は8州、医療目的では24州もあります。そして、州では認められているものの、連邦法では認められてないというから、さらに理解不可能。日本人の私としては、一体、どこに従えば良いのかと、大変戸惑います。

マリファナ支持者が集まるシアトルの街

 ワシントン州では以前から医療目的な使用は認められていましたが、2012年マリファナの娯楽目的使用が住民投票によって合法化されました。あのイチローがかつて在籍していたマリナーズの本拠地で知られるシアトルの街。ここには、現在マリファナを取り扱うショップが50店舗ほどあります。国内外からマリファナを求めてやって来る旅行者も多く、マリファナ取扱店ツアーも開催されるほど、シアトルの街ではマリファナは欠かせないビジネスの一つとなっています。2016年度のワシントン州のマリファナによる税収は4億ドルをのぼっています。

 日本では悪のイメージの強いマリファナ。真っ先に浮かぶのが「マリファナは身体に悪いのでは?」という疑問。アメリカ人の中でも賛否両論に分かれますが、使い方さえコントロールできれば、害はないというのがアメリカ人の一般的な認識です(私は害があると思っていますが)。マリファナを支持する人は、タバコより健康被害はない、コカインやヘロインよりも依存性は低く、お酒を嗜むのとそう変わらないと言います。マリファナに対して規制はさほど厳しくなく、この国では合法化される以前からマリファナ使用者は潜在的に存在していました。

 マリファナ合法化運動の波はこのような人達から起こりました。シアトルでは、合法以前の1991年から毎年恒例の「Hempfest」というマリファナ愛好者が集うイベントが大々的に開催されています。

 個人的にはいくら合法でも吸う気にはなれません。害が全くないなんてことはありえず、吸わないに越したことはないからです。ちなみに、日本人の旅行者がワシントン州などマリファナが合法化されている地域で吸った場合、罰せられる可能性がありますので注意してください。

未だに後ろめたさはぬぐえない愛好者たち

 2014年にはワシントン北西部にあるべリングハムの街に、マリファナショップ第一号店がオープンし、続々とそれに続きました。ところで、住民たちはどんな風にこの合法化を受け止めたのでしょうか? 反対派はもちろんのこと、賛成派ですら、ちょっと複雑な思いがあったはずです。今まで、悪い事とされコソコソとやってきた事が、突然オーケーなったわけですから、戸惑ったことでしょう。

 しかし、依然、マリファナを受け入れないという人も多数いますし、未成年者の使用を助長させないためにも使用する場所を選ぶのは愛好者が忘れてはならないエチケットです。こうしたことからワシントン州法では公共の場での使用は禁止されています。合法になったとはいえ、マリファナ愛好者は依然、後ろめたさのある存在のようです。でもまあ、アメリカにおけるタバコの愛好者も同じ存在になりつつありますけどね。

怖いもの見たさで覗いてみた

 さて、怖いもの見たさでマリファナがどのように市民に親しまれているかを見てみましょう。私の住んでいる人口2万3千人の小さな街にも、マリファナ工場1社、小売店が2店舗あります。このうち、一つは未成年に販売したことが明るみなり、現在営業停止になっています。店舗は学校の近くでは営業出来ないことになっているので、住宅街からは外れた場所にあります。

 店内はとても清潔で、これがまた意外なのですが、高級感のある店が多いです。ショーケースに陳列されていて、店員がショーケースの向こうで、親切に接客してくれます。入店する場合は、入口で年齢を証明するために免許証などのIDを提示します。未成年者は入店すら出来ません。ワシントン州法ではマリファナの所持は、「成人(21才以上)、23gまで」と限定されています。小包になっているものや、量り売りのモノもあります。いろいろな種類のモノがあるようですが、大きく分けると、身体に働くリラックス効果のあるものと、脳に働く気分をハッピーにさせるモノの二つに分かれます。

マリファナで失敗しないために

 ナチュラルな葉っぱのほかに、お菓子の加工品もありますが、菓子類は、口当たりも良いし、効果が出るまでに時間がかかるので摂取し過ぎる傾向があり要注意です。

 マリファナ入りチョコレートやクッキー、キャンディーなど、一見して、普通のお菓子とは見分けつかないような包装で売られています。簡単に開封できないような包装になっているものもありますが、残念ながら、近年、子供の誤食事故も報告されていますので、子供の手の届かない所で厳重に保管することが求められています。

 日本人の身近な友人の失敗談があります。ホテルでメイドとして働いていた友人は、宿泊客が部屋に残していった未開封のチョコレートをまさかマリファナ入りとは知らずに、同僚と分け食べてしまいました。本人たちは妙に気分が良くなり笑いながら仕事をしたと話してくれましたが、怖い話ですよね。少量だったから良かったものの、一歩間違ったら笑い話では済みません。

最後に

 日本人にとっては、馴染みのないマリファナですが、海外旅行先などで、遭遇する機会があるかもしれません。旅先ではつい解放的になりがちです。ワシントン州法では旅行者が使用しても罰せられませんが、しかし、マリファナに関しては「旅の恥は掻き捨て」「郷に入れば郷に従う」的な考えは持たない方がやはり賢明でしょう。日本に帰ってからも、忘れられなくなり犯罪に走ってしまう可能性があることを肝に銘じておく必要があります。

[参考記事]
「アメリカに住んで分かった日本の良さ。それは価値観」

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