Read Article

広告

カナダの公立小学校について。軽食は2回、パジャマで通学OK?

カナダの公立小学校について。軽食は2回、パジャマで通学OK?

 

 初めまして。カナダ東部、オンタリオ州で小学生の息子を持つ母として、カナダの…というよりは、オンタリオ州の小学校についてお話ししますね。

広告

カナダの公立の学校は州の管轄

 何故敢えて“カナダ”のではなく、“オンタリオ”のと書いたかというと、ここカナダでは公立の小学校は各州の教育省が管轄、監督し、州によって制度が若干異なるからなのです。

 授業料は税金によって賄われている為、オンタリオ州に住む就学年齢の子供達全てが無料で通う事が出来ます。(ですが、非定期的に寄付を募られる事は良くあります。)

 まず、義務教育の年齢ですが、一般的には16歳まで。しかしながら、ここオンタリオ州を含むマニトバ州、ニューブランズウィック州の3つの州では18歳までとなっているのです。若しくは、高校の卒業証書が授与されるまでとなっています。

 他にもカナダでは学校には通わせず、自宅で保護者が勉強を教えたり、インターネットで学ぶ、「ホームスクール」や、私立の小学校に通うという選択肢もあります。

 年間授業日数も、ケベック州だけが180日、他の州が190日というのが一般的です。

 現在オンタリオ州の公立小学校には、地域毎に分けられた「English 31」「English Catholic 29」「French 4」「French Catholic 8」の4つの小学校が存在しています。簡単にいうとカナダの公用語である2つの言語(英語orフランス語)の選択、そして宗教を持っているか、持っていないかによって決めます。各小学校はその地域のスクールボード(教育委員会)によって管理されています。

 そして、カナダには初等教育前のキンダーガーテンやプリスクールというのもあります。オンタリオ州は、キンダーガーテンもJK(Junior Kindergarten)とSK(Senior Kindergarten)に分かれています。日本でいう、年少さん、年長さんといった感じでしょうか?うちの息子も小学校のJKに3歳で入学しました。

 カナダの場合は、1月〜12月生まれで学年が区切られていますので、12月生まれの息子が9月にJK(幼稚園部)に入学した時は、3歳でした。小さな体で大きなバックパックを背負って送り届け、そのまま置いて帰宅。こちらには、入学式など無いので、初日から普通に始業となります。但し、親が入学を1年遅らせようと思えば、それも可能です。うちは、何とかなるだろうとそのまま入れました。

選択肢の多い学校選び

 学区は、基本的に居住地で決められます。ですが、学区内にある上記の4種類の公立小学校、私立小学校、ホームスクールなど複数から一つを選ぶ事が可能です。他にも、実際の住所ではなく、祖父母の住所で登録して少し離れた所から通わせてる親御さんもいたりします。

 公立の学校が宗教系(ローマンカソリック)と非宗教系2つに分かれ、その中でもまた英語系、フランス語系に分かれるのはここカナダならではのユニークなシステムだと思います。

 但し、カソリック系の学校に入れる為には、入学予定の子供が洗礼を受けている、若しくは両親の内どちらかがカソリック教徒である事が望まれます。そのどちらにも該当しない場合でも、空きが有れば入学可能な場合が有ります。

 また、カナダは移民や難民の受け入れに寛容な為、英語圏以外の学校で学んでいた子供を持つ家族の為に「ファミリーレセプションセンター」というのが有り、多文化的な面からサポートする専門家が色々と手助けをしてくれます。

カナダの学校では何を教える?

 さて、日本では国語、算数、理科、社会、体育、音楽など教科書があって、時間割があって…といった感じで授業が進められますよね?

 こちらでは、勿論国語としての英語、フランス語、音楽、体育といったものも有りますが、日本の様な教科書はありません。その都度、各担任が必要だと思う内容をプリントアウトしたり、各先生が教科書の様なものを貸し出します。その他にもプログラミング、サイエンス、ドラマなどユニークな授業もあります。

 宿題は、その学校や担任の先生によりますが、現在グレード4(小学4年)の息子のクラスでは、紙提出かオンライン上での宿題の提出かどちらかを自由に選べるようになっています(Google ドライブを使用中)。オンライン上で提出した宿題への担任のコメントもオンライン上です。生徒一人一人に与えられるEメールのアドレスはスクールボード(教育委員会)によって与えられています。

 殆どの学校にはプールの設備は無く、JK〜グレード6(小学6年生に当たります)の8年間の在学中、水泳の授業は3回だけでした。(近くのコミュニティーセンターのプールでの講習参加した程度)

 代わりにカナダらしいのが、スケートリンク。11月下旬になると、市の職員がやって来て、校庭の一部にアイススケートリンクが作られます。体育の授業にスケートがあるからです。

 こちらの学校は、日本の様に門や塀は無いので、校庭は自由に誰もが出入り可能なので、自転車で通り抜ける人や、散歩に来る人、放課後にはアイスホッケーをしに集まる人達がいたりします。

軽食は2回

 息子の学校では、午前と午後それぞれ20分ずつの2回、軽食の時間があります。子供達は、主にサンドイッチや野菜のスティック、フルーツ、クッキーなどを家から持って行き,この時間に食べます。気を付けないといけないのは、ナッツ類。北米の学校ではアレルギーの子が多い為学校には絶対持ち込み厳禁‼︎です。

 それ故に学校に持たせるランチやスナックを選ぶ際には細心の注意が必要です。最近は、お店で売っている物のパッケージにはピーナッツフリー(ピーナッツは使用していないし、工場内でも製造してない)というイラストが入ったものをよく見かけるようになりました。

 それでも、たまによく見ると“原材料には無いけど、ナッツが混ざってる事もあります”や“同じ工場内でナッツ製品を製造してます”いう注意書きが小さく明記してある事があるので、購入の際はじっくり見てから買うようにしています。

 他にも、クラスによっては色々なアレルギーの子がいて、担任の先生から注意喚起の連絡が来たりします。うちの子のクラスには宗教上の理由から、ゼラチンが食べられない子もいるようです。この様な理由から、学校に入学した時から生徒間では絶対に食べ物を共有しない事を徹底して指導されます。

 親が忙しくランチが準備出来ない子供達の為に、「ホットランチシステム」というのもあって、注文すれば毎日違うメニューのランチが届けられます。これは、学校が提携している外部の業者への注文となります。

 金曜日にはピザとミルクのオーダーもあり、チーズかペペロ二のピザ、牛乳かチョコレート牛乳を予めオーダーしておけば、毎週金曜日に届けられるシステムもあります。ピザは、某チェーン店のもので、学校に給食システムがある訳では無いです。

 息子は、ピザ2枚とチョコレート牛乳を注文しているので、金曜の朝は張り切って学校に出掛けます。金曜の朝だけはスナックの準備だけで良いので随分楽ちんです。

 カナダでは、環境保護に対する意識が高めなので、ゴミが出ても家庭に持ち帰る様に指導されます。

様々な楽しいイベント

 こちらでは、日本の様な入学式、始業式、終業式、運動会などはありません。日本人の私からすると少し寂しい気もしますが、逆に年間を通して様々な楽しいイベントがあります。

 その内の幾つかをご紹介しましょう。

 ハロウィン
 この日は各々のコスチュームで通学、勉強します。勿論、先生方もみん な仮装です(1年先生の時の担任の先生は、「ウォーリーを探せ!」のウォーリーでした。今年の担任は、ホッケー選手)。

 クラスでは、親が差し入れしたベジタブルスティックやフルーツプレート、クッキー、カップケーキなどを食べながら、パーティーをやったり、映画を観たりします。

 パジャマデー
 パジャマで通学、勉強します。勿論、先生方もパジャマです。お気に入りのぬいぐるみの持参もOK!

 クレージーヘアー 若しくは 帽子デー
 いつもと違った色や形の髪型、若しくは変な帽子を被って学校へ行く日

 スクールカラーデー
 学校のマスコットや名前が入ったシャツやパンツ、若しくはスクールカラーである青と白の服で通学

 ピンクシャツデー
 イジメ撲滅デー。約10年前にノバスコシア州の学校で、初登校の日にピンク色のシャツを着ていたという理由からイジメにあっていたグレード9(日本では中学3年生くらい)の男の子の為に何か出来ないかと考えた2人の男の子達が、他の生徒にもピンクのシャツを着て登校することを呼びかけた事によって始まったイジメ撲滅チャリティイベント。それに因んで毎年、この日にはピンクのシャツを着て登校するように。

 他にも年間通して色々なチャリティーイベントや、BBQなどがあります。

通学について

 通学は、徒歩、自転車、スケートボード、ローラーブレード、キッキングスクーターや、保護者が送迎、若しくはスクールバスの利用となります。

 但し、冬場は雪などの為に、スクールバスがキャンセルになる事もあり、毎朝専用のウェブサイトで確認するか、スクールバスの会社から朝メールが届きます。

 そういう日は、スクールバスで通学している子供達は通学が出来なかったりするので、学校を休んだりします。(保護者が送迎出来る状態にあれば、送迎します)

制服はあるの?

 公立の学校では制服というのはありません。自由です。髪型も髪の色もマニキュアなども学校で咎められる事はありません。息子の学校でもピンクや、赤、緑などカラフルな髪の子達がいました。でも、みんなあくまでもファッションなので、反抗して…とかでは無いです(笑)

 この様にとても自由な雰囲気のカナダの小学校を紹介させていただきました。

[参考記事]
「カナダでの留学生向け語学学校と移民者向け語学学校の違いとは」

URL :
TRACKBACK URL :

Leave a comment

*
*
* (公開されません)

Return Top