筆者はオーストラリア、ニュージーランドでの生活を経て、現在はイギリスに住んでいます。オーストラリア、ニュージーランドでも日本の住宅とは違う点が多々ありましたが、イギリスの住宅は他の欧米諸国と比べてもちょっと違う…?!
今回はそんな、イギリスの住宅にまつわるちょっと変わったところを紹介していきます。
1. キッチンに洗濯機がある
日本では通常、洗濯機と言えばお風呂場の近く、もしくはベランダに置いてありますよね。筆者は今までにオーストラリア、ニュージーランドで暮らしていたことがあるのですが、その時も洗濯機はたいていお風呂場の近く、もしくはガレージに置いてありました。
私にとっては洗濯機がその場所以外にあるところを想像することができなかったのですが、なんとイギリスでは洗濯機がキッチンにあるのが当たり前。
今までイギリスのお宅に何軒かお邪魔したことがあるのですが、どの家もキッチンに洗濯機が…。イギリス人になんで洗濯機がキッチンにあるの?と聞いてみても「じゃあ他の国ではどこに洗濯機を置くの?」という答えが返ってくるほどイギリス人にとってはキッチンに洗濯機があるのは当たり前のことのようです。
中には「ユーティリティールーム」といって、洗濯機や乾燥機を置く専用の狭い部屋を設けている家もあるようですが、ほとんどの家では洗濯機はキッチンに置いてあります。
なぜキッチンに洗濯機を置いている家が多いのかというと、主に2つのイギリスの住宅事情が関係しているようです。
まず、イギリスの一般的な住宅のお風呂場(Bathroom)には洗濯機を置くスペースがないということ。日本の住宅のようにお風呂場にスペースがなく、比較的にコンパクトです。それゆえに洗濯機を置くことができないのが一つ目の理由。
2つ目は、イギリスの住宅のお風呂場にはコンセントがないということ。ホテルに泊まってもそうですが、コンセントがないのでお風呂場でヘアドライヤーを使いたくても使えません。使えるとしたら髭剃りのシェーバーのみで、他の電子機器類を使うためのコンセントはなし。電灯のスイッチもお風呂場の中にはなく、必ず外についています。
水は電気を通しやすいと言われているがゆえに、イギリスではお風呂場は電気関連でいえば家の中でも一番危ない場所だと言われています。このようなこともありイギリスでは電気のスイッチやコンセントはお風呂場についていないそうです。
お風呂場にコンセントがなければ洗濯機を置くことはできないですよね…。
以上のこともあってイギリスでは洗濯機はキッチンに置いてあるのが一般的だそう。
2. 蛇口が温かいと冷たいので分かれている
日本でも、古い家ではお湯の蛇口と冷たい水の蛇口で分かれているものがあると思いますが、イギリスの場合も蛇口が2つあってそれぞれ熱いまま、冷たいまま出てくるのです。
キッチンは日本や他の国と同様、一つの蛇口からお湯、水が出てくるようになっているところが多いのですが、お風呂場にあるシンクは、写真のようにお湯と水が別々に出てくるタイプのものが多いです。
どういうことが起きるかというと、顔を洗う時に冷たすぎず熱すぎない「ちょうどいい温度」のお湯を出したいとき、イギリスのタイプのシンクだとどうすればいいのか分からないのです。
超熱いか、超冷たいかの二択で、水をちょっとすくってお湯と混ぜる…という忙しいことをしなければいけません。
イギリス人に、どうやってちょうどいい温度のお湯を出すの?と聞いてみると、「シンクの栓を閉めて、お湯と水を混ぜている」というなんとも原始的な答えが返ってきました。確かにそうだけど、面倒くさくない…?
3. First Floorって何階?
First Floorって何階だと思いますか?
学校でアメリカ英語を習ってきた日本人にとっては「1階」だと思う人が多いのではないでしょうか?なんとイギリスではFirst Floorは「2階」を示すのです。Firstって最初の、初めのって意味だよね…?
では1階はなんて言うの?と思った人もいるでしょう。イギリスでは一階のことを「Ground Floor」と呼びます。これを知っていないと旅行に来た際に、行きたい店を探せなかったり、自分のホテルの部屋を探すのに苦労しそうですよね…。
まとめ
イギリスの住宅にまつわるチョット変わったことをみなさんにも知っていただけたでしょうか?日本人にとっては少しびっくりするような住宅事情ですよね…。
実は日本人だけではなく、イギリスに来たアメリカ人やカナダ人もこれには驚くのだそう。ぜひ、イギリスを訪れる際は確認してみてくださいね!
[参考記事]
「イギリスのスーパーマーケットの特徴を写真付きで解説」
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