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タイの結婚式を紹介。お坊さんが9人参加する理由とは?

タイの結婚式を紹介。お坊さんが9人参加する理由とは?

この記事は30代の女性に書いていただきました。

……….

今回は、タイの結婚式について、ご紹介したいと思います。

日本の結婚式といえば、ウエディングドレス派か白無垢派で分かれると思います。タイの結婚式では、ほとんどが伝統的な衣装で行われ、その中でもタイ式やイサーン式など地域によって衣装が変わります。ウエディングドレスは披露宴で着る場合が多いです。

タイ式では、花嫁は肩を出した伝統的な衣裳、花婿はタイの伝統衣装かスーツです。

イサーン式は、イサーン(タイの地域名)の伝統衣装を身にまといます。

現在はほとんどがタイ式の結婚式です。

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結婚式の日取り

結婚式の日取りですが、お坊さんに良い日を選んで貰う方法と、自分達で決める方法がありますが、乾季(10月~3月)には入るとそこら中で結婚式が行われています。しかし、日取りが悪いとされる2月は結婚式ラッシュが一旦ストップします。

タイの結婚式 

タイの結婚式は、地域によって内容が異なりますが、大体の式の流れは以下のとおりです。今回はイサーン式とタイ式の写真も取り入れながらご紹介します。

1)お坊さんによる儀式
 タイでは、新しく何かをする時(新車を買った、新居を立てた、会社を設立した、結婚した等)には、必ずお坊さんを呼んで、お経をあげてもらい、タンブン(托鉢)を行ないます。托鉢では鉢の中にお供え物を入れていきます。

タイではお坊さんは全てにおいて、「良いものの象徴」として存在します。また、タイで数字の「9」は縁起の良い数字とされ、お坊さんは9人、儀式のスタートは〇時9分に設定されています。

2)花婿による花嫁を貰いに行く儀式
 この儀式は、花婿が花嫁の待つ場所へ、あらゆる財産を持って、様々な難関を乗り越え会いに行くという面白い内容です。

ある者は甘い生活が送れるようにとサトウキビを持ち、ある者は子沢山になるようにとバナナの木を持ち、さらに花嫁をもらう為の財産を持って、列になり、「オーイオィオィオー」「ヒィーーゥ!!」と掛け声をかけながら花嫁の待つ場所まで行きます。

花嫁の待つ場所の入り口まで行くと、両家の家族、親戚同士の一芝居があります。内容はこんな感じです。

花婿側「ここに美しい女の子がいると聞いた。うちにも息子がいる。どうだ?娘をくれないか?」

花嫁側「あら?私たちの大事な娘が欲しいの?あなたの息子は、娘を幸せに出来るかしら?」

花婿側「大丈夫。息子は良い性格だ!そして、我が家には財産もある、食べ物にも不自由させないぞ!」

花嫁側「あら!素敵!では、どうぞ、中にお入り下さい」

このようなやりとりの後、花婿は足を清め、花嫁のいる場所の入り口に踏み入ることができます。

次は花嫁を守る家族や友だちからの難問をクリアしていく儀式に入ります。

花嫁側「ちょっと待って!あなたは本当に花嫁を大切に出来るの?浮気するんじゃないの?」

花婿「そんなことはしません!ずっと大切にします!」

花嫁側「本当?それなら今ここで花嫁に愛を伝えられる?」

花婿「私は、あなたを愛してまーす!」

花嫁側「は?聞こえないわよ!もっと大きな声じゃないと聞こえませーん!」

花婿「私は、あなたを愛してまーーーーーす!!!どうかこれで通してください(お金を渡す)!!」


このように花婿は、花嫁の家族や友だちから難問を与えられ、お金を渡し、ダンスをし、愛を叫び、様々な難問をクリアし、結婚生活で問題が起こっても乗り越える力量があることを示していきます。

3)結納金を収め指輪交換
 部屋の中に入った花婿は、持ってきた結納金やゴールドを花嫁の親に渡し、花嫁側の家族は収めた結納品を重そうに担いで持っていくという一芝居があります。これも大事な儀式のひとつで、花婿の財力を示します。

ようやく、花嫁を迎える用意が整った花婿ですが、さらに芝居が続きます。「花嫁の成りすまし」が出てくるという芝居が入りますが、この難関を乗り越え、晴れて二人の顔合わせが実現します。この時、花嫁の親から花婿へ娘をよろしくとの話があり、皆が見守る中、指輪を交換します。

指輪交換の後、二人でひとつというような意味を持つジャスミンで出来た花飾りを首にかけ、花婿と花嫁を繋ぐ糸(モンコンフェ)を頭にかけ、次の儀式に移ります。

イサーン式の場合は、指輪交換の後、パームという祈祷師から祈祷を受け、会場は神聖な空気に包まれます。

4)来客者からの祝福の儀式
 一通りの儀式が終わった後、来客者によるお祝いの儀式に移ります。ここも地域によって異なりますが、タイ式では花婿、花嫁の手に水をかけてお祝いの言葉を伝えます。

イサーン式では花婿、花嫁の腕に白い紐を結んで、お祝いの言葉を伝えます。


5)日本人には恥ずかしい添い寝の儀式
 会場は寝室に移ります。この儀式は、今日から一緒に眠り、一生一緒に過ごしますという夫婦のスタートを意味があり、みんなが見守っている中、二人でベッドに横たわり、周りに冷やかされながら抱き合ったり、手を繋いだりします。

その後、両親から夫婦生活が良くなるようにと夫婦円満の秘訣を説いてもらい、花婿花嫁は両親に今まで育ててもらったお礼をします。地域によっては、良いことが起こる前兆として、先に両親がベッドに横になり、良い夢をみたという一芝居をするようです。

タイの結婚式にお呼ばれされた場合

1)服装
 タイの結婚式にはテーマが必ずあり、大体招待状にテーマカラーが指定されているので、参加者はそのテーマカラーにあった服で結婚式に行きます。指定がない場合は黒以外の色をチョイスしましょう。

また、タイの結婚式は、朝に結婚式、夜に披露宴があります。結婚式に参加の場合は、日本のように色々な服装ルールはないので、男性はワイシャツにズボン、女性は、丈の短すぎないワンピースで問題ないかと思います。

夜の披露宴の場合は、女性は少しドレスアップして参加すると良いでしょう。

2)ご祝儀
 ご祝儀は、招待状の封筒や市販の袋でOKです。金額は、自分の収入に見合った金額で良いですが、500~1000バーツ程度を基本に、式場(自宅で挙げたり、その辺の広場で挙げたり、超高級ホテル内など様々な場所で行われます)やそれぞれの立場(家族、友だち、会社の上司・部下など)に合わせて増減すると丁度良いかと思います。

※1000バーツは現在のレートで3300円くらい。

3)引き出物
 タイでは日本のように豪勢な引き出物はありません。小さな植木や二人の名前が入ったトートバック、メモ帳、鉛筆などの小物です。しかも、タイの結婚式は参加者の家族や恋人、友だちなど直接関係無い人も参加できるので、引き出物が回ってこない場合もあるのであしからず。

まとめ

タイの結婚式は、一言で言うとアットホームな感じです。田舎にいけばいくほどその色は強く、村全体でお祝いをして、村中の人がみんな家族のように二人の門出を心から祝います。また街のほうでは、芸能人のような豪勢な式でも、送り出す親の気持ち、旅立つ新郎新婦の気持ち、見守るゲストの気持ちは一緒です。私は何度見ても感動してしまい、思わず涙が出てしまいます。

私自身もイサーンの伝統的な結婚式を挙げ、この新しい家族と一緒にタイで生きていくと強く思いました。まだまだ事実婚も多く、タイ人男性は浮気性など言われますが、皆が皆そうであるわけではありません。それはまた次の機会に。

[参考記事]
「タイに行ったら絶対に食べるべき麺料理5選と店の選び方」

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