多くの日本人女子は青い目に金髪といった外見に弱いですよね。「フランス人と恋愛している」と言うと友達みんなが羨ましがります。グローバル化した現代社会においては国際恋愛はもはや珍しいものではなくなっていますが、恋愛の仕方は十人十色。決して同じ物語は存在しません。
そこで現在進行形で同い年のフランス人彼氏との恋愛を楽しんでいるワーキングホリデー中の24歳日本人女子のスイートすぎる国際恋愛物語をここにお届けします!
デート
フランスでは基本的にカップルになる前の男女が二人で出かけるときにはデート(フランス語にデートという語彙はなく「一緒に出掛ける」という意味の表現を使います)とは言いません。「予約」を意味するランデヴーを使います。私たちもランデヴーを何回かして恋人に至りました。
最初の頃はフランス語もあまりしゃべることができなかったので意思疎通もなかなかままならない状態。しかし彼はそんな私にとても優しくしてくれました。覚えたての日本語で「眼鏡を外した方が可愛いね」なんてカタコトで照れながら言ってくれたり、狭い道で車が来たときには肩に手をあてて道路わきに誘導してくれたり。
そして、三回目のランデヴーの日はとても寒かったのです。私も彼も手袋は持っていませんでした。そして冷たい風が私たちを通り過ぎたとき、自然と手を繋いでいました。
キス、そして恋人へ
告白の時には何を言われたのか、と友達からよく聞かれます。しかしながらフランス、というより欧米には告白文化はありません。私の場合、彼との映画館デートの後、帰り際に唇にキスをされ、そこでカップルになった、という感じでした。なんとなく曖昧な感じですよね。
ちなみにフランス語で「愛してる・好き」はJe t’aime(ジュテーム)ですが、それを彼から言ってもらえたのはそのキスをしてからだいたい1週間後です。それまでは、お互いの気持ちをはっきりと言葉で言ったことはありませんでした。
いつからが恋人なのか明確に線引きをしようとする日本人的な考え方からするとお互いの関係性が不安に感じられるかもしれません。
欧米文化において重要なのは日本にあるような複雑な男女の駆け引きではなく、一緒にいたいという直接的な「気持ち」です。だからこそ、こちらでは人が見ている前でも平気でキスもしますし、それを恥ずかしいとも思いません。そして私もフランスに住んでるせいか、人がいるところで平気で彼とキスできるようになりました(笑)
遠距離恋愛時代にフランス語で愛を育む
さて、実は最初は遠距離恋愛でした。彼はフランスの小さな町に住んでいましたが、私はワーキングホリデービザでフランスに滞在しており、定住先も仕事もまだ決まっていないという状態。
私は彼の住む町から電車で8時間ほどもかかる都市で、家と仕事を決めようと思っていたため、遠距離恋愛になってしまったのです。
しかし、それは決して無駄なものではありませんでした。彼とはメッセンジャーアプリで連絡を取り合っていました。テキストメッセージ、音声電話、ビデオ電話。その内容は実際日本語に訳すとかなり恥ずかしい内容です。あまりにもロマンチックな言葉を言い合ったりしていました。私からすればフランス語は第三言語なので日本語で言うと恥ずかしいセリフも案外すらすらメッセージに書いていました。
しかし、フランス語が母国語の彼はどんな気持ちでそんなロマンチックなセリフを読んでいたのだろうとちょっと考えちゃいますね。フランス語は愛を綴るのに適切な言語なのだなとつくづく思います。
「今日は一人で河岸を散歩したけど、あなたがいないから何をみても美しく感じなかった」なんてこと日本で日本人の彼氏に書くのは私なら無理です。でもフランス語でなら書けます。
「二人で思い出や生活すべてを分け合って生きていこう」
これは彼の街に引っ越す前のメッセンジャーでのやりとりです。彼と同棲する前は本当に外国のロマンチック映画の中に出てきそうなセリフのやり取りをしていました。フランス語マジックでしょうか。今見返すとフランス語でもちょっと恥ずかしいかも・・・。
同棲を決める
遠距離恋愛は約一か月で終わりを告げました。二週間離れているだけでもお互い辛すぎたので、というのもあるのですが私が滞在していた都市で住居がなかなか決まらないという危機的な状況に瀕していたというのもあって彼の街に移住することを決意。
二人だけのアパートを彼はすぐに探し出してくれたので私はすぐに彼の住む町に移住することができました。出会ってから同棲まで一か月とちょっと。日本人の感覚からしたらかなりリスキーな決断です。フランス人の中には日本人女子を弄ぶ人もいるという記事もよくあるので尚更です。しかし今も同棲は非常にうまくいっているので相性が良かったのでしょう。
同棲開始!
アパート自体はそんなに大きくない可愛らしいものですが、家具付きで家賃もそんなに高くないので私にとっては完璧でした。
さて、引っ越しはクリスマス前でした。フランスではクリスマスは非常に重要視されている行事なので彼はとにかく早く二人のアパートのためのクリスマスツリー用の木を買おう!とやる気満々。デパートや小さな商店には必ずツリー用の木が置いてあります。買った後は二人でデコレーションをしました。
デコレーション用の飾りは彼の実家から持ってきました。実家にはもちろん彼の両親が住んでいます。そう同棲開始から一週間ほどでもう彼の両親と会ったのです。早いですね。会うときにはかなり緊張したのを覚えています。
彼はフランス人の気質なのかはよく分かりませんが、非常にロマンチックな雰囲気を重視します。日本人男性は雰囲気作りのためのキャンドルとかデコレーションとかにあまり興味がなさそうな感じがしますがヨーロッパでは割と普通です。私もインテリアは好きなのでそういう意味で趣向が合うのは嬉しいものです。クリスマスのデコレーションをしながら私はなんて幸せなんだろうと思ったものです。
毎日愛をささやいてくれる日々
当然ですが同棲を始めてから、一緒に過ごす時間が格段に増えました。最初は一緒にいすぎて愛が冷めてしまうのではないかと不安に思ったこともありましたが杞憂でした。
今もそうですが目が合うたびに「ああ、君はなんて美しいんだ」「めっちゃ可愛い~」等のことをフランス語で言ってきますし、家ですれ違うたびにキスや抱きしめようとしてきます。
また、食事が終わるたびにキスをしたがります。遠距離時代はあまり言われることのなかった「Je t’aime(愛してる・好き)」ですが、同棲を始めてからは毎日言ってくれます。それもロマンチックな雰囲気な時や寝るときなどに。やはり、雰囲気は大事なようです。
そして、フランスなので街中に綺麗な教会がいくつかあるんですよ。その前を通り過ぎるたびに意味深な微笑を向けてきたり、左手の薬指をさすってきたりします。まだ私も彼との結婚はそこまで考えられませんが愛されてるなあと感じるわけです。
フランスのワーキングホリデービザは一年ぽっきりですので必ず私は日本に一度帰らなくてはいけません。なので今の彼と将来どうなるのかは分かりません。しかし、今は愛のある日々を送ることができていること。これが一番大事なことなのだと思います。
日本では毎日が安定していて稼ぎがあることや年齢に見合った活動ができているかが最も重要視される傾向にありますが人生には不安要素があった方が面白い。
スイートすぎる日々、今はとにかく楽しませていただきます!