スウェーデン人男性との恋愛エピソードについてお話ししたいと思います。今の彼とは婚約中で、もうすぐ結婚します。その経緯を書きます。
きっかけは英語の勉強でした。当時大学進学を家庭の事情で諦めた私は、高校を出てから働いていました。「せっかくたくさん勉強したのにこれから忘れていってしまうのはもったいないなあ」
高校の勉強科目の中で一番実用的なものはなんだろう?英語だ!英語だけでもちゃんと使えるようになりたい!という安直な理由から、実践的な英語を身につけるために練習相手を探すことにしたのです。
Japanguideというペンパル募集掲示板サイトで日本に興味のある・英語でチャットや通話をしてくれる人を探しました。条件は「SkypeのIDを持っていること」。リアルタイムで英語を話せる・書けるようになりたかったからです(当初は恋愛が目的ではありませんでした)。ずらっと並んだ友達募集の投稿を上から順番に見ていき、一番初めに見つけたSkypeのID付きの人へ連絡を取りました。
その人が今付き合っているスウェーデン人の彼です。出会った当時は私が19歳、彼が20歳。お友達になりたいこと、英語での話し相手になってほしい旨を伝えると快諾してくれ、友達付き合いがスタートしました(スウェーデン人は英語が得意)。それまで私は全く英語を自分で話した・書いたことがなかったため、チャットを一文返すだけでも一苦労。ひとつの返信に5分以上かかっていたことを覚えています。それでも彼は根気強く返事を待ってくれていて、「優しい人だな」と印象に残りました。
彼とのお喋りはとても楽しかったです。英語という壁があるにも関わらず彼と会話することが本当に楽しく、時間を忘れてお喋りしていました。特に共通の話題があったわけではありません。話の内容も覚えていないような取り留めのないことをいつも話していました。まさにお互い「話の合う人」。
1日に平均2~3時間、多い日は4時間以上毎日連絡を取ってお喋りしていました。仕事が休みの日にはビデオ通話などもしていました。
当時、性犯罪の被害や職場でのセクハラに悩んでいたこともあり、性別関係なく普通のお友達として仲良くしてくれる彼の存在は本当にありがたいものでした。誠実な彼の人柄はお喋りしていて心地よく安心感があり、話も弾むため、彼とのお喋りが毎日の一番の楽しみになっていきました。
次第に彼自身に惹かれるようになり、ある日正直に「好きです」と打ち明けてみました。「僕も同じ気持ちだよ」とお返事を貰い、彼との恋愛の始まりです。とっても嬉しかったことを覚えています。そこからお互い会ってみたいね、と話すようになりました。毎日のお喋りを初めてから4、5ヶ月後ぐらいのことです。
私と出会う前から彼は日本への留学が決まっていました。連絡を取り合うようになってから9ヶ月後に彼は日本にやってきました。そこで実際にお互い会ったあと、恋人としてのお付き合いが始まりました。ちなみに実際に会った時の第一印象は「この人、とてもいいにおいがする!(変態じみててすみません)」(笑)。
恋人としての彼は、以前から持っていた印象通りの「誠実で安心感のある、話の合う人」でした。仲のいい友人の延長のような形です。燃えるようなロマンチックな恋愛というよりは、春の陽だまりのような穏やかで暖かい恋愛です。それは今も同じで、交際を始めてから5年以上経った現在も付き合い始めのテンションと変わりがありません。むしろ今のほうがもっと仲が良く、愛し愛されているなと感じます。
そんな彼、初めは日本語がとっても下手でした。日本への滞在日数が伸びるにつれ、めきめきと上達しましたが、付き合い始めの頃はおかしな日本語をたくさん作り出していました。「チョッティー(※「ちょっと」と言いたかったようです)」「ビック坊や(※ビックボーイ。ハンバーグチェーン店)」などなど。デートしているときも、「チョッティーお腹空いた。」なんて突然言い出すので「それは変だ~!」と笑っていました。今も時々「ビック坊やのハンバーグ、チョッティー食べたいね」なんてからかうと本人も懐かしそうにケタケタ笑ったりします。外国人ならではの面白さですね。
彼が日本での生活を始めてからおよそ10ヶ月後に「スウェーデンに一年半後ぐらいに帰国しなきゃいけない。ついてきてほしい」と提案されました。そこから同棲を始め、スウェーデンへの渡航と移住のための準備を始めました。
無事スウェーデンに移住してから2年後に婚約。彼はスウェーデンに帰国してから大学生となったため、卒業を待つことに。そして今現在無事に彼の大学卒業・就職が決まり、入籍することになりました。今は25歳と26歳。今月中に書類手続きを済ませ、結婚する予定です。
おわりに
人生を変える一瞬というのは本当に存在するのでしょうか?私はあると思います。もしあの時あのことをしてなかったら・・あの日にペンパルサイトをたまたま覗いて彼と連絡を取っていなかったら、私の人生は180℃違っていたはずです。間違いなく一生国外旅行もせず、ましてや外国人と恋愛することもない生活を送っていたでしょう。想像すると、恐ろしく感じるのと同時に興味深いです。
もちろん、その逆もしかりです。「あの時合わなかったら良かった」と将来思うかもしれません。そうならないように、お互い努力するしかないですね。