2016年10月には、留学にカナダへやってきていた日本人女性が行方不明になり殺されてしまったニュースが話題になりました。
日本人が海外旅行中・留学中にトラブルに巻き込まれるなどのニュースは多く、特に海外での女性一人旅というとちょっと不安な気持ちになってしまうかもしれません。
そこで、今回は留学もしたいし、バックパッカーをしながらの海外旅行もしてみたいという女性に向けて、作者のルーマニアでの体験談をふまえながら女性一人旅の注意点と防衛方法を紹介します。でも、女性一人旅は危険という前提条件は忘れないでくださいね。
1、下調べを怠らない
現在、ヨーロッパの国々を移動しながら旅をしている私が旅先を決める際に行うのが、国と地域の下調べです。日本の外務省のサイトには「海外安全ホームページ」という大変便利なホームページがあります。
国の名前を入力するだけで、その国の危険な地区などがレベル1(特別な注意が必要)からレベル4(退避)に分けて地図に示されています。また危険地区だけでなく、街中で起きている軽犯罪や最近のテロ活動などの動きもデータとして載っていますので、目を通しておくだけでも大きな予備知識となります。
私がルーマニアを訪れた際にも、このサイトを利用しました。全域レベル0(警告が出ていない状態)ではありましたが、街中でのスリ、タクシーやニセ警官による犯罪被害の情報を確認することができました。下調べをしておき、危険と示されている地域を訪れないようにするというのも有効な防衛方法の一つです。
2、海外旅行時の服装・行動の注意点
[注意点1]
多くの犯罪者は観光客を狙っていることがほとんどです。空港や公共のバス、電車などを利用する際にはカバンを体に近づけて周りを確認しましょう。
ヨーロッパにはアジア人が少ない地域も多く、日本人は何もしていなくても目立つ存在で、スリなどの標的にされることがあります。さらに豪華なアクセサリー、バックなどを身に着けていれば、ひと目で観光客であると目をつけられてしまいます。
また、ハイヒールやミニスカートなどの服装は、道端で娼婦が着ていることもあり性犯罪に巻き込まれやすくなります。日本とは違い、娼婦が昼夜通してよくいます。女性の一人旅とか関係なく、何人でいても海外ではミニスカートはNGです。
[注意点2]
地図などを持っておどおどしていると、助けるふりをして近づく犯罪者も多くいます。もちろん親切で道を教えてくれる人もいますが、道を聞いても連れて行ってもらうことは避けましょう。昔、イタリアの観光地で道案内をされた女性がレイプをされた事件がありました。この時には女性の一人旅ではなく、3人くらいの集団旅行で起こったことです。一人なら、なお危ないです。夜に女性一人での外出をしないなど、避けられるトラブルは避けて行くことが重要です。
ですので、絶対に知らない人にはついて行かないこと。言われた方向に進んだあと、また迷ってしまっても別の人に訪ねればいいだけです。迷うことも旅の一つの経験として焦らずに冷静に対応しましょう。
[注意点3]
道端で出会った人々が意味もなくボディタッチをしてきたり、タクシーに一緒に乗り案内してもらうということは、海外でも疑問に見られる行動です。
道に迷って動揺してしまい、普段ならできる判断ができなくなると、ちょっと危険な見た目の人や誘われ文句にもつられてしまいます。
3、トラブルになりそうになったら
下調べをして、目立つ服装を避けていても、トラブルに巻き込まれそうになることはたくさんあります。
ヨーロッパでアジア人の顔はエキゾチックなのか、男性、特におじさんにモテます。道で突然年齢を聞かれたり、握手を求めてきたりということが、女性一人で海外旅行しているとよくあります。そんなときは、NOと自信を持ってきっぱりといいましょう。
曖昧な断り方をしていると、小銭を求められたり、ボディタッチをされることもあります。日本人でよく断るときに笑顔を見せる癖があるのですが、押し返すくらいの勢いと怒っていることが伝わるように拒絶することが重要です。これは防衛方法として初歩ですが、効果はあります。
よく私が出会うトラブルになりそうだなという場面を上げてみたいと思います。
①男性がどこに向かっているのかを尋ねてきて、「連れて行ってあげる」と言いつつボディタッチをしながらついてくる。
②バスなどをまっていると、タクシーのドライバーが身の上話を始めたと思ったら、街を見せてあげると勧誘をしてくる。
③泊まっている場所を聞かれ、家に泊めてあげると提案してくる。または家でお茶を飲もうと誘われる。
お金を取られたり、性的な暴行を受けることにつながりそうな出来事ですが、大体はきっぱりと断ることで比較的簡単にあきらめてくれる人がほとんどです。
実際に信用できる友達やホステルで働く人に街で観光客相手に起きている犯罪や外出するのが危険な地域・時間帯などを聞くのも大変役にたちます。私がトルコのイスタンブールを訪れた際には、タクシムという通りのクラブで観光客を標的にした暴行や巻き上げが起きているという情報を得ました。道で、写真を撮ってくれと頼んできた男性に、自己紹介後タクシムのクラブに行こうと誘われたことがありましたが、トラブルに巻き込まれずに済みました。
翌日、同じ男性が外国人の女性に写真を撮ってくれと頼んでいる場面に遭遇しました。目が合ってどちらも苦笑いでした・・・。
まとめ
言葉がうまく通じなかったり、日本とは勝手が違っていることから、女性一人の海外旅行はちょっと不安になるところです。
海外での旅行中に日本人が怪我をするあるいは殺されてしまうという恐ろしいニュースが報道されると、私のおばあちゃんがいつも気をつけなさいとメールをくれます。
しかし、怪しいなと思った人についていかないということ、きっぱり断るということで大体のトラブルは避けて通ることができます。
私は護身用にペッパースプレーを持っていますが、何より大切なのは自分の判断力と知識だと思います。
特に女性が一人で海外旅行をする際には、下調べをしっかり行い、その国や地域について知っていることが自分の身を防衛することになり、さらには楽しい旅行につながります。
[参考記事]
「5年間50か国の「世界で最も長いハネムーン」」