日本ではおなじみの、高校生や中学生が着る学生服。皆さんも一度は着たことがあるのでは無いでしょうか。ある学生服メーカーが行った調査によると、約95パーセント以上の人が学生服を着たことがあるそうです。
世界を見渡すと、日本同様に学生服がポピュラーな国が多くあります。その中には、「えっ!?」とびっくりしてしまうような一風変わった学生服も。そこで、ここからは私が実際に経験したオーストラリアのちょっとユニークな制服事情についてお話ししていきたいと思います。
オーストラリアの制服事情
私は昨年1年間、オーストラリアに留学をしていました。私が通ったのは、南オーストラリア州の、ある田舎町にある公立高校です。四季がしっかりと感じることのできる町で、夏には気温40度近くまで上がりますが、冬には5度以下になることも珍しくありません。
滞在する町に到着した日、ホストファミリーに連れられ学生服を売るお店を訪れました。「これさえあれば完璧さ!」とお店の人に言われ、渡されたのが以下の学校指定の学生服一式です。
・半袖のワイシャツ
・カーディガン
・ジャケット
・長ズボン
・半ズボン
全体の雰囲気としては、案外普通の学生服だなという印象を受けました。生地や色合いも紺や水色で統一されています。ただ半袖ワイシャツはあるのに、なぜが長袖ワイシャツはありませんでした。
とても気になったのでお店の人に聞いてみると、「半袖ワイシャツがあるじゃない!」との回答が返ってきました。なんでも、現地の学生は半袖ワイシャツの上からカーディガンやジャケットを着るそうです。防寒対策で上に着こむのであれば、長袖ワイシャツがあってもいいのでは…と思いましたが、現地の人は全く気にしていませんでした。この辺の大雑把さがオーストラリアならではだと思います。
イケている男子高校生は半ズボン
ただ私が最も驚いたのは、長袖のワイシャツがないことではありません。先ほどのリストの一番下の「半ズボン」です。そもそも日本では、男子高校生が制服として半ズボンを履いている姿はまず見かけませんよね。私立に通う小学生か幼稚園児がたまに着ているのを見るぐらいでしょうか。
それがびっくり、私がオーストラリアで通っていた学校では、男子高校生の大半が半ズボンを愛用していました。しかも私が感じた印象だと、イケてて、ファッションにこだわる男子高校生ほど半ズボンを履いていました。彼らの半ズボンへのこだわりはかなり強いです。
まず、男子高校生にとって、半ズボンを履くことと気候は関係ありません。気温が5度以下の日でも、白い息を吐きながら半ズボンで登校してきます。ただ、上半身はカーディガンの上からとても暖かいジャケットを着ているので、寒くないわけではなさそうです。
ちなみに、私の在籍していた学校では、多くの生徒が冬でも屋外で昼食を食べたり昼休みを過ごしたりします。多くの時間を外で過ごすのにも関わらず、なぜか半ズボンを履いている男子高校生が多く見受けられました。
また、彼らはより短いズボンを求めます。この傾向は、特にイケてる男子高校生に顕著です。学校指定の半ズボンの長さは膝のすぐ上なのですが、彼らは「丈が長い!」と言い着たがりません。制服を折って履いている生徒もいましたが、多くの生徒が制服の半ズボンではなく、私服の短い半ズボンを履いていました。
中には、バレーボールのユニフォームくらい短いズボンを履いている生徒もいました。私はこれを見て「日本の女子高生が短いスカートを履く行為と同じだな」となんだか可笑しくなったのを覚えています。
なぜこんなにも短いズボンにこだわるのでしょうか。答えはシンプル、「かっこいいから」だそうです。かっこよさの基準は、本当に国それぞれ違うのですね。
というわけで、今回はオーストラリアのユニークな学生服事情についての紹介でした。海外に渡航された際には、ぜひ男子高校生が来ている服に注目してみてください。面白い発見があるかもしれません。