観光旅行で香港へ行くとなかなか味わうことのできない香港のマンション事情をご紹介いたします。
香港と言えば、高層マンションで家賃が高いといのはもうみなさん、知ってますよね?狭い範囲に沢山の人が住んでいるため、40階、50階建てのマンションが隣接しています。香港の平均月収は16万程度ですが、家賃は10万円以上するという、なんともアンバランスですね。新築で全戸1億円以上するマンションもあります。東京と比べても、家賃、分譲マンションとも金額面では見劣りしません。
そんな香港のマンションですが、玄関ドアが鉄門と内門の二重ドアになっているのが一般的です。最近のマンションではドアが二重ではない物件もありますが、1枚のドアの厚みがとても厚く、力がないと開けられません。小さいお子さんがいる家庭では注意が必要です。
香港人は二重ドア=安全という考えなので、日本の1枚ドアは安全性が低下すると思ってる人もいます。また、マンションの1階には管理人さんがいて、玄関ドアは二重ととてもセキュリティーがしっかりしているのが香港の一般的な住宅です。ただし、見た目は檻のようなので、他国の人が香港を訪れるとびっくりする光景の一つではないでしょうか?
こんなに頑丈なドアが設置されているのには理由があって、もちろん治安の問題があるからです。そもそも、治安が良いのに二重ドアにはしませんよね。香港は治安がいいと言う人が多いですが、私の実感としてはそうでもないです。道を歩いていると売人らしき人達に堂々と声をかけられますので、ちょっと危険を感じます。
香港の玄関とは?
玄関ドアを開けるとすぐリビングがあります。そう、香港には玄関がありません。香港人は玄関先で適当に靴を脱ぎスリッパで生活をします。靴を脱ぐ区切りの場所はなく、ドアの外(内)で適当に靴を脱ぎます。脱いだ靴はそのままか、ドア(家)の外に靴を置いたままと様々です。
玄関とリビングが直結しているため、食事中に靴が見えるのもここ香港では普通です。この玄関とリビングが直結していることで子育てをする上で悩みの場所でもあります。日本の玄関は段差があり「玄関」と「室内」とはっきり分かれていますが、香港は「玄関」という空間自体がない為、幼児がハイハイで「玄関」=ドア付近に行き、置いたままの靴を触ったり、靴で入って来たスペースに行くことがあります。それを防ぐためにベビーゲートを置いている家庭もあります。
また、高層マンションということもあり、窓には必ず格子が付いています。格子が開かないように格子に南京錠がついているのも珍しくありません。
室内はとても狭い空間
香港にはお風呂場がなく、トイレのすぐ横にシャワールームがあります。シャワールームとトイレが一体化しているタイプが一般的です。もちろん、脱衣所という空間もありません。
古い家ではトイレの上にシャワーがある家も沢山あるそうで、シャワー後は床はびしょ濡れになるのでしょう。
洗濯機はどこに置いてあるの?と思いますが、シャワールームにはもちろん洗濯機を置くスペースはありません。基本ベランダもない香港では洗濯機はキッチンに置いてあります。キッチンも広いスペースはないため、コンパクトサイズの洗濯機が殆どです。
洗濯物はというと、最近では室内干しするのが常識ですが、エリアによってはまだ窓から直角に長い物干し竿に洗濯物を干している光景もあります(こちらの方が香港のイメージではないでしょうか?)。また、湿度が高い香港では、夏場だと湿度が70%~100%なので、室内干しをする時は必ず除湿機が必要です。
土地が狭く、人口密度が高い香港ならではの住宅事情はどう感じられましたか?興味は沸くが住んでみたい方はそんなにはいないのではないでしょうか。観光地も魅力的ですが、香港を訪れた際にはぜひローカルの場所にも足を運んでみるとまた違った香港の風景を見ることが出来て、楽しいですよ。
[参考記事]
「中国のマンションは購入しても内装は自ら行う」