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アメリカ人医師の収入事情。医師になるまで3000万かかるアメリカ

アメリカ人医師の収入事情。医師になるまで3000万かかるアメリカ

 

 医師と言えば、日本でも収入が非常に良い職種として知られていますよね。

 アメリカでも同様に医師と言えば、収入の良い職種です。ですが、アメリカの医師は日本の医師よりも随分と収入が多いのをご存知でしょうか?

 元夫がアメリカで医師だった私が話す、アメリカ人医師の収入事情についてお話していきましょう。

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《アメリカの医師の収入はどのくらい?》

 日本では医師の平均収入は、勤務医であれば1200万円前後と言われており、開業医の場合は、2000万~3000万ほどと言われています。 日本だと勤務医よりも開業医の方が稼いでるイメージも強いですよね!

 アメリカの場合、勤務医と開業医の収入の差はほとんどありません。医師間の収入差は、どの科の専門医であるのかが大きな一因になります。

 例えば、最も高収入なのは外科で、平均して6000~7000万円ほど稼ぎます。普通の内科医でも2000万円クラスは稼いでるようです。

 私の元夫の上司は放射線科の医師で、とある大学病院の助教授職も務め、様々な研究も兼ねていましたが、年収としては最低でも1億円は軽く超えていたようです。

 彼は当時まだ40歳前でしたので、日本だとその年齢でこのクラスの収入はかなり難しいですよね!

 また、アメリカにおける医師としての社会的ステイタスも、日本よりもずっと尊敬されていて、「医師」と知ると周りの見る目も変わります。それだけ、アメリカでも医師は尊敬されている職業なんですね。

《医師になるまでに最低でも8年はかかる》

 日本で医師になるには、高校卒業後に医大へ6年間通いますよね。

 アメリカの場合は少し違います。まずは高校卒業後に4年制の大学へ行き、学士号を取得します。そしてその後にメディカルスクールへ入学し、そこで4年間医師になるための勉強をします。

 そしてメディカルスクールを卒業したからと言って医師にはなれません。usmleというアメリカの医師の国家試験に合格をしなければいけないのです。

 このusmleはSTEP1,2,3と3段階に分けており、すべての段階に合格しないと医師にはなれません。STEP1とSTEP2にて医学の基礎知識のテストを受け、これに合格するとレジデント(研修医)として臨床に携わることができます。そして、研修医の間にSTEP3を受けることができます。

 研修医の期間は、約5年~8年かかると言われており、その間はアメリカ中の病院を転々とする生活が始まります。

 実はアメリカでは大学を含め、メディカルスクールの授業料は自分で支払う人が多いんです。アメリカでは18歳を過ぎると親元から離れ、一人暮らしをするのが普通です。多くの人は学生ローンを組み、大学の学費も自分自身で支払っていくことが普通です。

 そして、このメディカルスクールがすごく高い。大体、メディカルスクールを卒業する頃には2000~3000万円のローンが残っているため、研修医になってからは皆さん、必死でこの借金を返済していきます。

 ですが、アメリカのメディカルスクールを出てもusmleに合格しないと医師にはなれません。そしてこのusmleが非常に難関なんです。

 ですので、メディカルスクールを出たものの、usmleに合格せず、そのまま借金だけを背負って生きていかなければいけなくなった人も大勢いるんです。

 そのせいか、アメリカの医大生って必死で勉強するんですよ。自分でローンを組んでいて、借金だけ残ると大変ですものね。

《外国人医師にもアメリカで働くチャンスはあるが、超難関》

 私の元夫は欧州某国とアメリカの国籍を持つ人でしたが、アメリカの4年大学を卒業後、欧州に戻り、欧州にてメディカルスクールを卒業した医師でした。

 ですが、医師としての技術を発揮する場所として、そして高収入をもらえるのもアメリカが一番。アメリカは医師にとっては、最高のフィールドなのです。

 ですので、元夫はアメリカで医師になるために上記で説明したusmle受験と、アメリカ本土でのコネ作りに必死でした。

 コネ?と思われそうですが、そうなんです。アメリカで良い待遇で医師になろうとするならば、コネなくしてはなれません。

 アメリカのメディカルスクールを卒業したアメリカ人でも、研修医になるためには全米中の病院をまわってマッチング(面接)を受けまくります。

 アメリカの研修医は非常に激務であり、ほとんど自由時間もありません。そして、なるべく激務が少ないながらも収入の良い、人気の研修プログラムは競争率も非常に高く、なかなか受からないんです。人気のプログラムだと5000人の応募に1人しか受からないことも。

 また、外国人医師の場合はさらにこの門戸は狭くなります。外国人医師の場合は、コネがないとまず無理です。そして、アメリカ人医師による推薦状も必須。

 日本の医師でよくアメリカに研究で来られる方々はいますが、あの方々はあくまでも所属する日本の病院からの派遣”研究”で来ていたり、”研修”コースを受講されているだけで、滅多なことに研修医や臨床医として勤務する人には出会いません。

 日本の医師で「アメリカに行ってました~」的な証明書を額縁に入れて医院に掲げている方々、あれは研修を修了した修了書だったりします。あくまでも授業形式の研修を修了しただけで(ある意味医師なら誰でも受けれる)、患者さんなどと接する臨床医ではありません。

 このようにアメリカで医師になるということは険しい道のりであり、その過程を乗り越えた人のみが世界一の医療大国で高給取りになれるんですね!

[参考記事]
「アメリカ人男性が男子フィギュアスケートを嫌う理由とは」

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