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ボリビアのウユニ塩湖。標高3700mに位置する鏡張りの湖

ボリビアのウユニ塩湖。標高3700mに位置する鏡張りの湖

 

 「黄金の座に座る乞食」なんとも滑稽な名で呼ばれる国ボリビア。豊かな天然資源を持つにも関わらず、南米の最貧国でいつづけているため、そう呼ばれているとか。経済面では劣るといわれるボリビアが、豊かな自然や文化、ゆっくりと流れる時間の中で人との交友を楽しめる、そんな国だ。

 ボリビアと聞けば、思い浮かぶのはウユニ塩湖という方も少なくないだろう。死ぬまでに一度は見たい絶景と評される場所、富士山より高いところに位置する巨大な塩の湖だ。

 何故こんな所に塩湖ができたのかというと、約2万年前、地殻変動によりアンデス山脈が隆起した際、隆起する前は海の底にあった地帯一帯の塩分が盆地状に留まり、現在の塩湖を形作った、と言われる。

 日本からアメリカを経由して約40時間、飛行機を乗り継ぎ、多大の時間とお金をかけて日本の裏側へ。標高3700mに位置する鏡張りの湖であるウユニ塩湖、その神秘的な姿は、疲れを癒し、日常を忘れさせてくれるといっても過言ではないだろう。

 今回は簡単に天空の湖に行く方法とその魅力をご紹介。

 日本から飛行機でアメリカ経由でいく場合、最低でも2回の乗換えが必要となる。南米の玄関口となるマイアミからボリビアのラパスを経由し、サンタクルス県にあるビルビル国際空港へ。サンタクルスからオルロへはバスで約10時間、オルロから鉄道に乗り換えて約7時間後ウユニに到着。

 塩湖で有名になったウユニは、とても小さい町だが、海外からの観光客が多い観光都市だ。鉄道の駅周辺に簡易宿舎や小さなカフェ、食事処などが集中している。素泊まりの安い宿も見つけやすく、深夜に着いても受け入れてくれるだろう。

 ただ、観光地とはいえ、黄金の座に座る乞食だけあり、トイレやシャワーなどの十分な設備は望めない。日本の北海道の冬くらいの気温で水のシャワーを浴び、就寝するなど、日本では味わえない経験になる事は間違いない。ただ、レストランなどではリャマ肉の料理も手ごろに楽しめる。

 塩湖へのツアー会社も狭い範囲に立ち並ぶ。気に入るツアーをチョイスすればよいだろう。塩湖ツアーにも種類が幾つかあり、数時間のものから、丸3日駆けて塩湖とその先に広がるサボテンの島、緑色の湖、天然の温泉が楽しめるものまである。3日間のコースは体力がある人なら楽しめるだろう。

 そんな困難も旅にはつき物と考えて、旅程を進むと、絶景のスポットに辿りつける。昼間の白い塩湖と青い空の見事なコントラスト、夜には遮る物の何もないぞくぞくするような満点の星空、新しく生まれ変われるように感じさせてくれる朝日の力強さ、言葉では言い表せない、写真には収められない絶景に出会える。


 ここに来ると日本からの40時間を越える旅の工程も、この旅行に費やしたお金も、すべて価値があったと実感できるだろう。気の遠くなるような年月を経て創られた地形、偉大な力を感じさせてくれる空間だ。

 海を眺めた後は、高級ブティックでショッピングといったリゾートでの休暇もいいが、日本から遠く離れたボリビアで、気の遠くなるような年月を経て創られた地形、偉大な力を感じさせてくれる空間を味わい深いものだ。自分という存在とじっくり向き合わせてくれる時間を持つことは、生涯の宝物になるだろう。

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