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動物たちの防寒対策。猿は温泉、インド象は靴下

動物たちの防寒対策。猿は温泉、インド象は靴下

 

 12月初旬、今年の冬は意外と暖かいかも、と思っていた矢先、お正月頃から突然に寒くなる日本。北海道や東北では大雪、そして九州の山間部ではうっすらと雪が積もる所も出てきます。

 そして、この冬本番の寒い時期に悩まされるものと言えば、何枚着込んでも温まらない体の冷え。キリン食生活文化研究所の調べによると、20代~30代の女性の8割、そして同年代の男性の間でも、約半数の人が、冷えによって引き起こされる様々な症状に悩まされているのだそうです。特に、体の末端となる手と足の寒さは、非常に耐え難いものです。

 しかし、体の冷えに耐えしのいでいるのは、人間だけではありません。野生でたくましく生活している野生動物にとっても、寒さは辛いもの。例えば、長野県に生息するニホンザル。長くて寒い冬を乗り越えるために、地獄谷温泉で温まると言う非常に贅沢な寒さ対策をする、世界で唯一の温泉ザル。


 また、氷点下50度、おまけに強風が吹き荒れる環境の中、世界で最も過酷な冬を過ごす南極のペンギン達は、「押しくら饅頭」で防寒対策。

 ただ、仕事や学校にと忙しい私達人間にとって、温泉に入りながら授業を受けたり、嫌いな上司とぴったり肩を寄せ合って仕事をする、なんてことは出来ませんし、したくもありません。

 では、私達にとって一番効率の良い寒さ対策とはいったい何なのでしょうか?実は、その答えを、寒さに非常に敏感なインド象が知っていました。

 それは、とにかく暖かい靴下を履いて、足を冷やさない事。

 以下の写真は象のために非常にカラフルな靴下を女性達が作って、履かせているところです。とても手厚いお世話を受けているこの象ですが、実は彼は長年の辛い虐待から救出された可哀そうな象だったのです。

 この写真に写っているスージーは、長年飼い主から虐待を受け、インドのムンバイにある象保護センターで保護され、治療を受けている合計23頭の内の1頭。

 インドでは、象は神・富・名誉の象徴でもありますが、木材などを運ぶ重要な働き手として伝統的に利用されている働く動物でもあります。しかし、最近では観光客目当てに使用される「象タクシー」、中には物乞いの道具として、長年乱暴に扱われる象が急増しているのだそうです。

 飼育されている象によくみられる足の傷。通常、働く象として飼われているものは、両足を鎖につながされ、長時間労働を強いられるのが常。

 その為、適切に治療しなかった傷口が痛み、最悪な場合、足を切断せざるを得えない象も中にはいます。

 この象の保護団体では、長年虐待されている象を救出する事を目的としていますが、何せ巨大な動物だけに、一頭当たりの飼育費は月に800ポンド(約11万円)も掛かり、決して余裕のある運営が出来る状況ではありません。

 その為、この組織に共感した地元の女性達が集まって、象の為に巨大な靴下を編み上げ、それをこの団体に寄付しているのだそうです。

[参考記事]
「2016年の珍動物事件集。掃除器から顔を出す蛇など」

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